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合言葉は「専業禁止!!」パラレルワークを推進するエンファクトリーの取り組み

仕事

2020.10.14

共働き時代に合った私らしい生き方・働き方を模索するCHANTO総研。

 

オンラインショッピング、人材交流など多様なシーンにおいて、デザインの力で「もの・ひと・こと」の「縁」をつなぐ株式会社エンファクトリー。「縁」を大切にする当社ならではの取り組みがあります。

 

それは、パラレルワーク推進の取り組み。「専業禁止!!」を合言葉に、全社員に複業を推奨しているのです。自らも複業を体験、現在は「複業留学」をはじめとする人材育成・組織開発事業のセールス・マーケティングも担う松岡さんに話を伺いました。

 

全社員の過半数がチャレンジする、エンファクトリーのパラレルワーク

制度名称:複業の推進

導入開始日:2011年の創業時より実施中

対象者:社員

今までに利用した人数:全社員の6割前後

 

教えてくれたのは…

株式会社エンファクトリー 

ライフデザインユニット・広報担当 松岡永里子さん

広告代理店、ディベロッパーを経て、2016年からエンファクトリーにジョイン。オウンドメディアの運営や専門家コンテンツ制作に携わる。エンファクトリー入社2年目から複業を始め、自ら「越境」の効果メリットを体感し、2020年1月より「副業特区」「Teamlancerエンタープライズ」「複業留学」のセールス・マーケティングを担当。

 

 

——パラレルワークを推進しているエンファクトリーでは、「専業禁止!!」が合言葉だと聞きました。副業や複業を受け入れる企業は増えていますが、そういったメッセージを発信するのは珍しいですね。

 

松岡さん(エンファクトリー):

そうなんです。実は、2011年の創業時より「専業禁止!!」を人材ポリシーとして掲げているんですよ。

 

——「複業推奨!」どころか「専業禁止!!」なのですね。積極的に複業を推奨されているのはなぜですか?

 

松岡さん(エンファクトリー):

会社から提供できる成長機会には限りがあります。ですから、複業をはじめとした複数の環境で学び続けることで、自律的なキャリアを形成してほしい、さらには「生きる」ことそのものをデザインしてほしい、と考えて取り組んでいます。

 

とはいえ、実際のところ、複業がマストなわけではありません。全社員、スタッフを対象としていますが、そのうち6割前後のメンバーが複業をしています。

 

——複業する上でのルールはありますか?



松岡さん(エンファクトリー):

複業をする際の唯一のルールは、オープンにすることです。半年に1回のenTerminal(複業共有会)と毎月のTeamlancerエンタープライズへの書き込み(オンライン複業レポート)で、それぞれのメンバーの複業の様子、得た気づきや学びをシェアするんです。

 

——一人ひとりが得た気づきや学びをシェアすることで、メンバー間の学びも活性化しそうですね。

 

松岡さん(エンファクトリー):

日々の投稿やイベントを通じて、会社のメンバーの「誰が」「何を」知っているかという“トランザクティブ・メモリー”が増えていきます。それによって、従業員が40名程度の組織でも一人ひとりが複数の活躍の場を持っていることで、学びを増幅できると思っています。

 

身近な人がおもしろい複業をしていたら刺激になりますし、「自分も何かやってみよう!」という気持ちになるんですよね。

 

オンラインで複業の事例共有を行う仕組みになっている。

 

新卒からベテランまで。社内勉強会で学びが増幅する

松岡さん(エンファクトリー):

エンファクトリーの社員は実際、自ら学ぼうという意識が高い人が多いと感じます。



——たとえば、どんなことから感じますか?

 

松岡さん(エンファクトリー):

社内勉強会が活発に行われているんです。新卒社員からベテランまで、幅広いメンバーが各々企画して、開発やデザイン制作、組織論や新規事業の作り方まで、様々なテーマで行っています。一人ではなかなか手が出しにくい領域も、社内の勉強会なら気軽に参加できます。社員にとって、実りの多い会になっていると思います。

 

——実際に制度を利用した人の声はいかがでしたか。

 

松岡さん(エンファクトリー):

複業にチャレンジすることで、「新しい人との出会いがあった」、「スキルアップできた」、「時間の使い方を工夫するようになった」という声が多いです。

 

また、社外に出てみることで、「自分のスキルが社外でも通用することが分かって自信がついた」、「社外の人に仕事で褒めてもらえて自己肯定感が上がった」、「別の立場から本業を見直すことができた」という声もよく聞きます。働く自分を、”個人”として客観視する機会として、複業をとらえていることがわかります。

 

——松岡さんも複業されているそうですね。複業を始めてみていかがですか?

 

松岡さん(エンファクトリー):

私の場合、アラサーの“もやもや”が軽減しました。

 

——アラサーの“もやもや”!どんなことでしょうか。

 

松岡さん(エンファクトリー):

エンファクトリーの一社員としての自分ではなく、個人としての自信がついてきました。また、キャリアの複線化により、他人と自分を比較することが以前より少なくなった気がします。それと、ロールモデルを求めなくなりましたね。

 

——「ロールモデルがいない問題」は、働く女性の間ではよく話題に上がりますよね。

 

松岡さん(エンファクトリー):

パラレルキャリアを進めていくと、一人ひとりがまったく違うキャリアを持つことになるので、比べたりお手本を探したりしなくなるのだと思います。

 

——なるほど。一人ひとりがオリジナルのキャリアを持てるのですね。

 

松岡さん(エンファクトリー):

別の社員の声ですが「会社でやりたい仕事がなかなかできなくても、それを理由とした転職を検討することがなくなった」という声もあります。

 

——「うちの会社ではできない」と思っても、「だから辞めよう」ではなく「複業でやってみよう」と思えるわけですね。

 

活発に開かれている社内勉強会。ユニークなタイトルのものも見られる。

 

——社内での取り組みにとどまらず、エンファクトリーでは、従業員の複業を推進したい企業向けのサービスも行っているそうですね。

 

松岡さん(エンファクトリー):

はい。これまでの弊社の複業実践のメリットと越境学習へのニーズの高まりから、他社様に弊社の制度を体感していただける「複業留学」というサービスの提供も始めました。

 

政府の動きもあり、副業・兼業に対するイメージは変わりつつあるものの、本業がおろそかになったり、転職者が増えたりすることを想定する企業はいまだに多いです。しかしながら、会社以外の居場所があることで、本業へのエンゲージメントが高まるのではないかと思っています。

 

 

複業の事例共有に際し、個人サイドの「思い」の部分に触れられているエンファクトリーの「専業禁止!!」制度。この挑戦が約9年間も続けられているのは、きっと会社が事業と同じように働く人自身のもつ「縁」を大切にしているからなのでしょう。こうした環境で生まれ、育つアイデアはこれからも多くの人と最適なサービスを結び、豊かな関係を築いていくに違いありません。

 


【会社概要】

社名:株式会社エンファクトリー

従業員数:48名(社員41名、アルバイト・業務委託7名)

設立年月日:2011年4月3日

業種:オンラインショッピング業

事業内容:人材/組織開発支援業ほか

 

 

取材・文/八田 吏(mugichocolate株式会社)

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