男性の育休義務化…賛成できない53%のママの懸念点

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vol.12  男性の育休義務化

育児、仕事、家事、社会のこと、ママたちが普段気になっていることをCHANTOモニターに大調査!ママたちの「どうして?」を「なるほど!」に変える記事をお届けします。vol.12は「男性の育休義務化」についてです。

 

6月に自民党有志が「男性の育休義務化」を目指す議員連連盟を発足、首相に提言を提出し注目を集めました。

 

働く女性が増え女性だけに負担が増えることへの危惧や、少子化対策として、企業としても男性の育休を義務とするところが少しずつ増えています。積水ハウスは男子社員に1ヶ月以上の育休取得を義務化、日本生命保険は2013年度から6年連続で男性社員の育休取得100%を達成、三菱UFJ銀行でも今年春から男性の育休取得を事実上義務化する制度が始まりました。今、男性の育休義務化についての議論は盛り上がりを見せていますが、ママたちどう考えているのでしょうか。CHANTOモニターのみなさんに聞きました。

 

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「賛成」47%に続き「どちらでもない」が41%。ママたちの懸念点とは?

まず育休取得の現状を調べるため、「ご主人は育休を取得しましたか?」と質問しました。その結果は、「いいえ」(83%)、が「はい」(10%)、「その他」(7%)となりました。やはり大半の男性が育休を取得していないのが現状のようです。

 

続いて「父親の育休義務化」についての賛否を聞いたところ、「賛成」が47%、「どちらでもない」41%、「反対」12%という結果に。

 

賛成が多いのは頷けますが、同様に「どちらでもない」という回答が多いのが気になります。コメントを見ていくと、その理由はメリットもあるものの、懸念点も考えられるからのようです。

 

懸念点については大きく2つあがっており、まず1つ目は「義務化が母親の余計な負担になるのではないか」という点です。

 

「男性が育休を取っても、育児に参加を期待は出来ない。かえって、妻の家事の負担やストレスが増えそう」「休んだ=育児に参加したと思って育休後手伝わない父親が増えそう」というコメントが多く、育休を義務化しただけで男性の育児に対する当事者意識を促せるのか疑問に思っているママも多いよう。

 

育児参加に積極的な男性が少しずつ増えているとはいえ、受け身の男性が多いのも確かです。義務化されたら、夫婦で出産・育児への理解を深め、育休中にやるべきことの分担などを事前に話し合っておくのがいいかもしれません。

 

2つ目は、「育休から復帰した際の仕事について」の懸念です。

 

「育休明けの仕事復帰のマニュアル準備の徹底化をして、男性が仕事に戻りやすくしないと取りにくい」「取得後に会社に戻った時に休んだ分の遅れを取り戻すための周りのバックアップ体制がちゃんとあるのか」など自身が育休を取った経験のあるママだからこその意見がありました。

 

また、今年6月には育休を取得した男性が育休明けに転勤を命じられたというニュースも報じられており、復帰後のそうしたパタハラや出世への影響を心配するママも多いようです。

 

男性も安心して育休を取得し、仕事に復帰できる…そんな会社の社会の理解が求められています。

 

なお、「男性の育休義務化を阻む障害となるのは、1位「女性=育児、男性=仕事という社会的価値観」(33票)、2位「会社(特に年配の男性)の理解がない」(30票)、3位「復帰後の不安」(13票)という結果となっています。

 

育休の義務化が進むのは喜ばしい反面、父親側の当事者意識がなければただの休暇になってしまいます。その意識を啓蒙する仕組みも必要なのではないでしょうか。また「義務化するのであれば1週間から1ヶ月の短期間を義務化、その後は育児期間の定時帰宅の義務化のほうがありがたい」「義務化より定時帰宅や時短勤務期間を作って欲しい」などの意見も多く、画一的な義務化を急ぐよりもそうした意見を取り入れた柔軟な仕組みづくりが重要です。

 

取材・文/阿部祐子 イラスト/児島衣里

©️CHANTO調べ 調査期間:2019年7月24日〜31日 調査対象:CHANTOモニター138
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阿部祐子

出版社に勤務したのち渡米し、長男を出産。帰国後はフリーライターとしてWEBメディアを中心に執筆を行う2児のママ。CHANTO webでは主に育児、アート、ハンドメイドなどの記事を担当。ライター業とともに、がま口作家としても活動している。週末は趣味の建築巡りと街歩きに、夫と息子たちを連れ回している。