夫婦喧嘩を引き起こしやすいお金の問題とは?

そもそもの話ですが、家計管理の観点からみると、「夫婦別会計」管理はおすすめできません。

 

お互いの支出が把握できないので、浪費につながりやすく、お金がたまりにくいからです。互いが貯蓄をしていると思っていたのに、実は貯金がゼロだったということはよくある話です。

 

また、夫婦のどちらが何を払うか、その分担がうまくいかなくなり、夫婦どちらかに支払いが偏りやすい面もあります。すると、多く支払っている方が不満を抱え、夫婦喧嘩が起きやすくなります。

 

しかし、デメリットを並べても、「それでも『夫婦別会計』管理を続けたい」という人は少なくないでしょう。それなら、すべての支出について、きちんとルールを決めることが不可欠です。

 

お金のことを話し合うベストなタイミングはいつ?

必ず行いたいのは、家計について夫婦で話し合う機会を定期的に設けることです。夫婦別会計がうまくいかない原因の多くは、「話し合いの機会」が少ないから。

 

たとえば、子育てをしていると、習い事や学校の持ち物などの新たな支出が次々と出てくるので、共有の財布の残高が少なくなってきます。

 

その時、「もう少し、月々の入金額を増やそう」と相談できれば良いですが、その話し合いができないと、一方が立て替えることに。そういうことが積み重なると、払っている方の不満が爆発しかねません。

 

もっとも、発生するたびに話そうとすると、「いま、忙しいから、また今度」などとパートナーにうやむやにされがちです。

 

それを防ぐには、毎月1回でかまわないので、定期的に、お金に関する会議をする時間を設けるようにしましょう。その時にまとめて話すようにすれば、いつもは面倒くさがるパートナーも聞く耳を持ってくれるはずです。

 

監修/横山光昭  取材・構成/杉山直隆 イラスト/村林タカノブ