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32歳の事務職OLを襲った不安感。投資を始めて“お金以外”の価値に気づいた

マネー

2021.04.27

2021.04.28

 

ちいさんの不動産物件

「投資」をしているというと、お金を増やすのが目的と思われがちです。でも、家事や仕事でいつも変わらない日常生活に刺激を与えたり、ママや妻だけでない自分になれるのは、“投資のおかげ”と話す女性がいます。日々の物足りなさや漠然とした不満から不動産投資を始め、その後、お金以上の価値に気づいたちいさん(40歳)の経験談に耳を傾けました。

給料は上がっていかない。仕事も日々変わらない…

「私の仕事は法律事務所の事務。基本的に昇格がないんです。営業のように自分次第で評価が大きく変わるわけではなく、頑張っても頑張らなくても同じ。特に不満はありませんが、どこかで“物たりなさ”を感じていました」

 

ちいさんが不動産投資の世界に足を踏み入れたのは、今から8年前、独身だった32歳のとき。当時は都内の会社で正社員として働き、やはり都内にある実家暮らし。好きな海外旅行に時々行ったり、友達とグルメを楽しんだり。生活は安定していてお金も時間も余裕がありましたが、“不完全燃焼感”がぬぐえない日々を送っていました。

趣味は海外旅行

「それでずっと、どうしたら自分のお金を増やすことができるんだろう、お金ってどうやって増えるんだろうと思っていました。みんなが行くようなヨガや英会話などの趣味や勉強ではなくて、投資に興味をもった理由はそこだと思います」

 

そんなちいさんに転機が訪れます。ある日、偶然目にした『お金の教養講座』という無料講座に参加したのです。

 

「ファイナンシャルアカデミーというお金の学校の無料講座を、ネットで見つけたんです。会社の帰りに行けるし、タダだし、軽い気持ちで行ってみることにしました」

 

講座でさまざまな投資についての説明を聞き、さらに投資への興味を深めたちいさん。自分ならどれを選ぶだろうかと考えたとき、しっくりきたのが不動産投資でした。

「株式投資はチャートや決算書を読まなくちゃいけないのが大変そうだし、FXは値動きが激しそうでチャートを見ているとドキドキして向いてない。不動産投資ならマイペースでできるし、毎月家賃でお金が入ってくると思ったんです。ある意味、消去法で選んでしまいました(笑)」

大人になって同じ目的を持った仲間に出会えた

無料講座を受けたあと不動産投資スクールの受講を決めたちいさん。講座は週1回2時間で全15回、約3か月で完結するものでした。

 

「クラスには50人ほどの受講生がいました。大人になってから毎週同じメンバーに会うって、なかなかないので楽しくて。授業後にはみんなで食事をしたり、不動産投資について勉強をしたり。今でもこのときの仲間6~7人とは、情報交換やアドバイスをしあっています」

授業風景

スクールは受講後も、2年間は授業を何度でも繰り返し受講できる仕組み。ちいさんも結局、2年間通い続けました。その理由は、投資物件を見つけて実際に購入するまでに時間がかかるという、不動産投資ならではの特性が関係していたといいます。

 

「条件の合う物件はなかなか見つかりませんし、見つけてもよい物件は競争者も多く、申し込んでも買えないことが多い。結局、粘り強くないと不動産投資ってできないんです。素人が一人でその気持ちを持ち続けるのは難しい。私は毎週スクールに通って仲間に会うことで、モチベーションを維持できたんだと思います」

利益がたったの2万円?これが私のやりたいこと?

所有物件

ちいさんの記念すべき初購入物件は、都内の賃貸マンション2部屋でした。仲間が紹介する不動産会社を通じて、自己資金80万円、融資700万円で購入したそうです。ただ「これで大家さんになった!」といった嬉しさは、長くは続きませんでした。

 

「不動産会社に払う管理料や返済などの費用を引くと、利益は月に2万円程度。そんなことは最初に計算しておくべきことで、今ならこの物件は買いません。やっぱりあのときは『不動産を買う』ことに舞い上がっていたかなって。手続きやら銀行との交渉やら、煩雑で大変なことをたくさんやって、月2万円の利益って…あれ?私これでいいの?と、本気で考え直すきっかけになりました」

 

最初の物件購入を経て、「自分がなりたい大家さん」像を真剣に考えたちいさん。たどりついたのが現在のスタイルである「東京隣接県の木造アパート一棟買い」でした。

所有物件

「アパートを一棟ごと買うってびっくりすると思いますが、小ぶりな木造アパートは鉄骨造りやコンクリート造りのアパートに比べると安いんです。東京23区では手が届かなくても、千葉や埼玉の物件なら購入可能な範囲。また、一棟の場合は複数部屋があるので、一部で空室が出ても一定の収入は確保できるのがメリットです」

 

ただ以前は“普通のOL”であるちいさんが不動産会社へ行き、「こういう物件を買いたいので、物件情報をください」といっても、相手にしてもらえなかったといいます。

 

「年収や役職、勤務先など、属性で判断されてしまうんです。でも仕方ないですよね、不動産会社も商売なので。だから実績を積み上げて信用してもらうしかないなって。8年間で少しずつ物件を増やしていって、今は埼玉県に3棟・計28部屋のアパートを所有しています。家賃収入から手数料や融資の返済を引いても、年間300万円くらいの利益が出るようになりました」

妻の投資に無関心だった夫がもらしたひと言

ところで、ちいさんの不動産投資について、夫はどのように見ているのでしょうか。ちいさんが夫と出会ったときにはすでに投資を始めていたため、投資そのものは夫も認めていたそう。ただ最初は「文句もいわないが、関心もない」といったスタンスでした。そんな夫との距離は、“ある危機”をきっかけにグッと近づいたといいます。

夫も協力してくれる

「結婚してわりとすぐに、初めて木造アパート一棟を買いました。全部で6室ありましたが、買った翌月に、6屋中4部屋が退室してしまったんです」

 

銀行からの借入は2000万円、毎月の返済額は11万円で、そのままではほとんど利益が出ない状況でした。一刻も早く入居者を探さなければなりませんが、そんなにすぐ見つかるわけもない…。プレッシャーで押し潰されそうだったちいさんを夫が救います。

 

「私の窮状を見かねて、それまで遠くから見ているだけだった夫が、“部屋のメンテナンスを一緒にやろう”と言ってくれたんです。それからは毎週末、物件のある埼玉まで一緒に行き、換気扇の交換やコンセントカバーの補修をしたり、網戸の破れを直したりしました。フックの取り付けといったちょっとしたことも、男の人のほうが上手だったりするんです。『ここにこういうのを付けたいんだけど』と言うと、すぐにやってくれて。不安でいっぱいだったときに一緒に手を動かして、そばにいてくれたことが心強かったです」

不動産投資のある日常が“やりがい”になった

夫の協力もあって、4つの空き部屋は半年後に満室に。ちいさんは現在、2~3か月に1回は所有している3棟のアパートを回り、敷地の掃除などメンテナンスをしています。その際、3歳になる子どもと夫、3人で行くのが恒例です。ちいさんが作業をしている間は、夫が子どもと公園で遊んで待っていてくれるのだそう。

 

「不動産投資は、自分でできることがいろいろあるのが魅力なんです。物件案内を自分で作ったり、内見に来た人に住みたいと思ってもらえるよう飾りつけをしたり。不動産屋会社や銀行を回ってよい関係性を築くのも大事ですが、努力次第で結果が変わる。だからもっともっと、という気持ちになります」

部屋の飾りつけも工夫

一緒に学んだ仲間の中には、都内の物件を所有し、億単位の投資をする人もいるそう。ちいさんもいつかは都内の物件を買いたいと考えています。

 

「不動産投資をスタートして約8年。銀行や不動産会社とのやりとりで悔しい思いをしたり、物件探しに苦労したりも経験しました。でもその一つ一つを試行錯誤しながらクリアすることに手ごたえを感じますし、もっと“上”を目指したいなって素直に思います。まさに不動産投資は私の“やりがい”ですよね(笑)」

※上記は、ちいさん個人の経験談・感想であり、投資による利益を保証するものではありません。
取材・文/長根典子

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