2019.05.24
近年、多くのメーカーでシリコンを配合しないノンシリコンシャンプーが商品化されてきています。その理由もさまざまなのですが、イメージとしては、髪によさそう。頭皮や肌に優しいといったところでしょうか。
もちろん、これはあくまでもイメージなのですが、実際のところはどうでしょうか。シリコン配合の有無によるメリット・デメリット。また、それを選ぶ際のポイントについても考えてみましょう。
■シリコンとは
シリコンは、市販で売られているシャンプーに入っている成分です。傷んだ髪の表面をコーティングし、枝毛や切れ毛の予防効果も期待できます。
そもそもシリコンとはどういったものかというと、酸素とケイ素と有機基から作られた有機化合物です。
ノンシリコンが注目されているということは、シリコンは髪の毛や頭皮にとってよくないと考えられているのではないでしょうか。
シリコンは、シャンプーに配合されてるほか、コンタクトレンズの素材としても使われていたりします。
■ノンシリコンシャンプーのデメリット
ノンシリコンシャンプーでは、髪を洗っている最中や洗ったあとに髪の毛がきしむという声もあります。
商品によっては髪がパサパサになったり、カラーが落ちやすくなったり、人によっては頭皮にかゆみが出ることがあるようですが、
高品質なノンシリコンシャンプーではこういった症状はほとんど見られないようです。
ということは、このデメリットはシリコンとは無関係といえるのかもしれません。
シャンプーにはシリコン以外にもさまざまな原料が使用されており、それらの配合物が髪や頭皮に影響を与えていると考えられます。
■ノンシリコンシャンプーのメリット
ノンシリコンのシャンプーを使用した場合、洗いあがりは自然な髪の毛そのままになります。
シリコンが配合されているものだと、どうしてもベタっとした感じになりがちですが、ノンシリコンシャンプーの場合、サラサラの髪になります。
また、ノンシリコンシャンプーのデメリットとして挙げた、洗いあがりのきしみやパサつく感じですが、
実はまだ余計な汚れが残っている時に起こりがちだそうです。使い続けることで、次第にこうしたきしみやパサつきはなくなっていくそうです。
つまり、ノンシリコンシャンプーは髪の毛や頭皮にとって、使い続けることでデトックス効果のあるシャンプーだということになります。
■シリコンについての誤解
よくシリコンはしっかりと洗い流さないと毛穴が詰まったり、それが原因で抜け毛になってしまったりという話を聞いたことがないでしょうか。
それで、シリコンが含まれていないほうがいいと考える人も多いそうです。
シリコンはその粒子は小さく、毛穴に詰まるようなものではありませんが、洗い流しきれていない場合は髪や頭皮に悪影響を及ぼす可能性はあります。
ただし、この場合、流し切れていないのはシリコンだけではありません。洗剤を始めさまざまな配合物も流し切れていないのです。
シリコンよりもこれらの配合物が残っているほうがよほど髪や頭皮にとって良くないことなのです。
本来であれば、シャンプーが流し切れていないことが問題なのですが、シリコンに関するだけが誤った情報が独り歩きをしてしまってしまったのかもしれません。
■シリコンの有無は相性が大切
ノンシリコンのメリット・デメリットが理解できれば、自分の髪にどっちが合うかどうかは自然と分かってくるのではないでしょうか。
ノンシリコンの場合、どうしてもきしみやパサつきが出がちですが、ショートヘアであればそれほど気になることはありません。また髪を軽い質感にしたい場合は、ノンシリコンが向いているようです。
逆に髪の毛が傷んでいる場合は、シリコン配合のほうが、髪の毛を保護してくれるので向いています。
また、サラサラした髪質よりもしっとりした髪質が好みであれば、シリコン配合のほうがよいかもしれません。
このように、シリコンの有無は自分の髪の毛の状態や、どんな髪質にしたいかで選ぶことをおすすめします。
■まとめ
ノンシリコンシャンプーには、肌や頭皮が弱い人に向いていますが、シリコン入りのシャンプーには髪を保護してくれる有効な成分が含まれています。
どのシャンプーを使用するかを考える際は、シリコンの有無よりも使用されている成分やさまざまな添加物を確認した上で、
自分の肌や髪質に合っているかどうかで判断してから購入するのがよさそうです。