「恋愛あるある」から導き出される答えとは
タイトルが「バレンタインデー」ですからね。そりゃもちろん、直球の恋愛映画です。 しかし、一言で“恋愛”と言っても色んな形があるわけですよ。カップルの数だけ、恋愛の形がございます。そんな多様な恋愛事情を一本の映画にまとめてくれてるので物凄い見応えです。そして、どうしたって愛について考えさせられます。これまで経験してきた恋愛を思い出し、甘酢っぱい気持ちになったり、これから夫婦でどう過ごしていくべきかを考えてみたり、自分の子供がいつか恋をした時に何を伝えるべきなのか思いをはせたり…まー忙しい! 1組のカップルを描く恋愛映画とは比べものにならない“愛の情報量”です。
僕も今年で41歳。そりゃ色々な恋愛を経験してきました。小学校、高校、20代、30代…その時代に経験してきた”恋愛あるある”の詰め合わせ映画ですよ…このコラムを読んで下さってるママさんたちの心にもきっと突き刺さるストーリーが随所に散りばめられてます。 そして、ものすごくシンプルに…“愛するっていいな”と思えるはず。
あなたが懐かしく感じるバレンタインデーの風景は?
とまぁ、最終的には愛することの大切さを教えてくれる映画ですが、物語の序盤は全員がダメな恋愛をしています。もれなく、全員、恋愛下手。「バレンタインデー」というタイトルからは想像がつかない程のダメスタートです。
でも、この映画の素晴らしさはそこにあるんです。失敗した恋愛経験がないという人はかなり少数でしょう。さぁ、胸に手を当てて思い出してみて下さい。………。ありますね…ありますよ…僕も2秒ぐらいの回想時間で数十個の恋愛失敗エピソードが思いつきます。 初めて一緒に過ごすクリスマスが嬉しすぎて飲みすぎてしまったり…花選びを間違えて菊の花を買ってしまったり…片思いの女の子を喜ばせたくて相手の自宅に先回りしていたらドン引きされたり…失敗だらけの恋愛遍歴です。
この映画の中の登場人物たちも恋愛に失敗しまくってます。でも、どのキャラクターにも感情移入している自分がいるんです…あぁ、お前もやっちまったか、僕にも経験あるけどね、と。そんな風に自分の恋愛経験を重ね合わせちゃうんです。 そんな登場人物がそれぞれの愛の形を発見していきます。もうね、他人事ではない気持ち。どのキャラクターに強く感情移入するかはそれぞれですが、きっと大好きになってしまうカップルがいるはずです。