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うちの子いびきがすごい…子どもの「睡眠時無呼吸症候群」に要注意!!

子どもの健康

2019.11.19

2019.12.02

「睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)」で外来を受診するのは多くが大人ですが、子どもにもみられるのをご存知でしょうか。こどものいびきや長すぎる昼寝など、睡眠の気になる状況や具体的な症状、治療法を紐解きます。

子どもにも睡眠時無呼吸症候群はある


iStock.com/AH86

睡眠時無呼吸症候群は、大人の病気と思っている方が多いかもしれません。しかし小児でも2%程度に、睡眠時無呼吸症候群がみられます。

大人にくらべて診断が難しく、気づかないうちに合併症を引き起こしてしまうことも。

長引かせると学習障害や行動障害、肺高血圧症、成長障害などに至るケースもあり、注意と治療が必要です。

 

iStock.com/tuaindeed

子どもの睡眠時無呼吸症候群は、ほとんどの場合、親が「いびき」に気づくことで検査・診断に至ります。

睡眠中にみられる症状…いびき、寝汗、努力性呼吸(胸が呼吸のたびに陥没する)など
睡眠中以外の症状…昼寝がち、頭痛、成長障害、学習障害など

慢性的に酸素不足になっているため精神遅滞や、睡眠中に成長ホルモンがでないことにより低身長を引き起こすこともあります。

また、いつもイライラしていたり、癇癪持ちだったりするケースも。最近では、注意欠陥多動性障害(ADHA)の原因のひとつとも言われています。

さらに症状が続くと、鳩胸や漏斗胸(ろうときょう)とよばれる胸郭の変形を引き起こすこともあるほか、高血圧や左室肥大など重大な病気の原因にもなります。

 

どんな子が睡眠時無呼吸症候群になりやすい?


 

iStock.com/Melpomenem

睡眠時無呼吸症候群の子どもには、扁桃やアデノイドの肥大アレルギー性鼻炎による鼻閉などがよく見られます。

扁桃やアデノイドの肥大は、大人になると骨格が大きくなり問題なくなりますが、子どもでは口の中が小さく、空気の通り道を塞いでしまいます。

口蓋扁桃やアデノイドが大きくなる5歳前後に、小児の睡眠時無呼吸症候群が増えるのはそのためです。

このほか顎が小さかったり、後ろに引けているなど骨格の問題、ダウン症や筋ジストロフィーなど筋肉に異常をきたす病気がある場合も、睡眠時無呼吸症候群になりやすくなります。

 

睡眠中の検査で診断


 

正確に診断を行うには、病院に一泊入院をして「終夜睡眠ポリソムノグラフィ(PSG)」という検査を行います。

大人ではごく一般的に行われている検査で、脳波や心電図、筋電図、経皮的酸素飽和度など、様々なセンサを体に取り付けて行います。

しかし子どもでは、嫌がって外してしまうことも。また、いつもと違う環境で泣いてしまったりと、大人のようにスムーズにはいきません。そのため、簡易検査で判断を行うことも多くあります。

大人では無呼吸の時間が10秒を超えると無呼吸と判断しますが、子どもでは「無呼吸時間が10秒に至らなくても、2回分の呼吸停止があれば無呼吸と診断する」とされています。

 

治療は手術が選択されることも


 

治療としては、鼻が詰まっていれば内服や点鼻薬、肥満があればダイエットをしたり、「CPAP(シーパップ/持続陽圧呼吸療法)」が行われるのは大人と同じです。

また子どもの場合、手術も考慮されるのが特徴的。全身麻酔下で、アデノイド切除口蓋扁桃摘出術を行います。

アデノイドや口蓋扁桃は学童期後半で退縮するため、睡眠時無呼吸症候群も自然によくなることが考えられますが、重症の場合には成長発達の妨げとなるため、手術することも多いようです(※1)

 

 

iStock.com/AH86

 

また注意しないといけないのは、重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群でもいびきが出ないケース。日中の眠気がないことも多いので、小児では気づかれにくいことも多いのです。

子どもの場合、睡眠の状態は成長にも大きく関わってきます。いびきだけでなく、食事は食べているのに身長が伸びない、寝ているときの呼吸の仕方がおかしいなど、気になることがあればできるだけ早く、小児科や耳鼻科、睡眠科などの医療機関に相談してください。

 

(※1)帝京大学ちば総合医療センター 鈴木雅明「小児の睡眠時無呼吸症候群と手術適応」

参考 MSマニュアルプロフェッショナル版 小児における閉塞性睡眠時無呼吸症候群

 

文:木村眞樹子

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