共依存の夫婦が共倒れしないために

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夫婦はお互いに支えあって生きていくのが理想ですが、一歩踏み外すと共依存に陥ってしまう可能性もあります。共依存は相手を支えるどころか、お互いに頼り切っている状態です。どちらも自立できていないため共倒れしてしまう危険性があり、子どもの精神状態などにも悪影響を及ぼす危うさを秘めています。

 

今回は、共依存夫婦の特徴と対策をご紹介しますので、心当たりのある方はこの機会にぜひ向き合ってみてください。

 

共依存夫婦の特徴とは


1.依存心が強い

共依存夫婦は、依存心が強いカップルがなりやすい傾向にあります。甘えたり甘やかしたりすることも時にはいいですが、行き過ぎてしまうと「彼が居ないと生きていけない」「私がいないと彼はダメになってしまう」という依存関係が出来上がってしまうのです。

 

2.独占欲が強い

独占欲が強い人は、相手の行動や考えをコントロールしようとする特徴があります。人によっては、家族や友人との関係までをも阻止しようとするため、それに従っていると、最終的には二人きりの世界になってしまうのです。初めは違和感を持っていても、いつしかそれが心地よくなり、誰とも関わらない閉鎖的な生活を自ら選ぶようになることもあり得ます。

 

3.人の愛情を感じることが苦手

子どもの頃に親からの愛情を受けずに育つと、人からの愛を感じられない性格になりがちです。そのため、相手から過度な愛情を受けないと満足することができません。当事者が不安がる姿をみて、相手もまた期待に応えようとするので、依存関係が出来上がってしまうのです。

 

4.気配りが上手な面もある

気配りが上手な人は、相手の気持ちを察するあまり、自分の感情を抑えてしまう傾向があります。空気を読んだり、相手の気持ちを尊重したりすることは大切ですが、自分を犠牲にしすぎてしまうのは共依存の特徴です。相手と違う意見を持っている時には、共感しつつ自分の意見も言えるようになりましょう。

 

5.常に連絡を取り合っていないと不安

相手が今誰と居てどこで何をしているのか、全てを把握していないと満足できないというのも共依存夫婦の特徴です。共依存は相手がいないとダメだという状態になっているので、離れている間も連絡を取り続けていないと耐えられません。もし、相手からの返事が来なかった場合、一方的に連絡をし続けてしまう人は、注意が必要です。

 

6.相手の好きなことを優先する

共依存夫婦は、自分の好きなことよりも相手の好きなことを優先してしまいがちです。夫婦間で共通の趣味を楽しむのは素敵なことですが、自分自身を押し殺してまで合わせるのは、精神的によくありません。相手のことばかり優先していると、いつしか相手の存在自体が全てになり、相手が居ないと生きていけない依存状態に陥ってしまいます。

 

7.尽くすこと・尽くされることで満足している

共依存夫婦には、どちらかが尽くして、もう一方が尽くされるという関係性が成立していることが多々あります。つまり、過度な愛情を求める相手に対し、パートナーが全力で尽くすのです。一見尽くす側には問題がないように見えますが、自分に自信のない人が相手に尽くすことで、自分の存在意義を確認しているパターンになっているのです。ある意味ではwin-winの関係なので、心地良さを感じる人も多いですが、共依存に繋がることは間違いありません。

 

夫婦が共依存を克服する方法


1.共依存であることを認める

まずは、自分たち夫婦が共依存であることを認めましょう。どんな関係が共依存なのか、共依存になった原因はなにか、2人で考えてみてください。それがわかったら共依存を克服するためのルールを、2人で決めて実行しましょう。共依存は2人の問題なので、どちらかが治そうとしても意味がありません。夫婦で協力することが克服の近道になります。

 

2.自分を認める

共依存夫婦は、自己評価の低い人や自分に自信のない人が多い傾向にあります。相手に尽くすことで自分の存在を確かめるのではなく、一人の人間として自分を認められるようになりましょう。自分が得意なことを見つけたり、何かをやり遂げた時にはしっかりと自分を肯定してあげることから初めてみてください。自分に自信が持てるようになれば、自分自身のことも大切にできるようになり、徐々に依存状態から抜け出すことができます。

 

3.お互いに自立する

共依存夫婦は、お互いに相手に頼っている状態だと言えます。これでは、いつまでたっても共依存は克服できませんよね。夫婦間で助け合うことは大切ですが、これまで相手にやって貰っていたこと、反対にやってあげていたことは、本当に自分自身ではできなかったことでしょうか?お互いに自分でできることを増やして、本当の意味で支え合える夫婦になりましょう。

 

4.カウンセリングを受ける

共依存が深すぎて、自分たちではどうにもできないという場合には、カウンセリングを受けてみるのがおすすめです。夫婦間の世界に他人が介入してくるのは嫌だと感じるかもしれませんが、専門家やカウンセラーの言うことなら、素直に受け入れられることもあるのではないでしょうか?客観的な意見を取り入れることは、共依存を克服するための手助けになります。本気で克服したいと思っている方は、勇気を出して一歩進んでみましょう。

 

まとめ


共依存はお互いに頼りすぎて、いつ共倒れしてもおかしくない危険な状態です。まずは、自分たち夫婦が共依存であることを認め、さまざまな克服方法を試してみましょう。共依存になってしまう程愛し合っている2人なら、乗り越えられる可能性は十分にあります。共依存を克服して、本当の意味で支え合える、素敵な夫婦を目指してくださいね。

 

文/久木田みすづ

 

久木田みすづ

精神保健福祉士・社会福祉士。福祉系大学で心理学を専攻。卒業後は、カウンセリングセンターにてメンタルヘルス対策講座の講師や個人カウンセリングに従事。その後、活躍の場を精神科病院やメンタルクリニックに移し、うつ病や統合失調症、発達障害などの患者さんやその家族に対するカウンセリングやソーシャルワーカーとして、彼らの心理的・社会的問題などの相談や支援に力を入れる。現在は、メンタルヘルス系の記事を主に執筆するライターとして活動中。