【この記事は、CHANTOママライターによるウェブ限定記事です】

 

ライター名:ゆきえる

 

こんにちは。CHANTO webライターのゆきえるです。1歳3か月を迎えた息子は近頃電車が大好きになり、視界に入ると指差して一生懸命手を振ります。少しずつ意味のある言葉も話し始め、そんな息子と楽しそうに遊ぶ夫や両親を眺める時は、子供を産んで良かったなと思う瞬間のひとつです。しかし私の場合は当初「不妊症」と診断を受け、自然な状態で妊娠することは叶いませんでした。今回は不妊治療の開始から妊娠にいたるまでの体験をお話したいと思います。

 

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(休日は駅ビルへ出かけて、大きな窓から親子で電車に向かってバイバイするのが定番の過ごし方です。電車の運転手さんも、手を振る息子に気付いた時には手を振り返してくれます。)

 

私は2013年、27歳の時に結婚しました。夫婦そろって社会人生活は6~7年目と慣れてきた頃で毎日の残業も当たり前の生活でした。特に新婚の頃は深夜の帰宅も多く、とても子供を持とうと考える余裕はないまま1年が過ぎていきました。年が明けて結婚2年目の頃から夫婦で子供がいてもいいかな、という話をするようになり私は基礎体温を測り始めました。学生時代に一度「無排卵月経」の治療をしていたので不安はありましたが、当時も生理不順に悩まされていて、案の定基礎体温は低温期・高温期がはっきりしない状態でした。婦人科を受診して基礎体温の観察、月経タイミングに合わせた血液検査を数か月した後に「今のままでは妊娠は不可能です」と先生に言われました。その時カルテに「不妊」という判を押された瞬間は今でも鮮明に思い出せます。まるで女性として欠陥があると明言されたような気がして落ち込んでしまいました。その診断を受けたのが2014年7月頃の事です。そこから投薬による治療が始まりました。まず処方されたのは「デュファストン」という女性ホルモンの働きを正常に戻すために用いられる薬でした。幸い薬が合っていたらしく、すぐに月経がきちんと来るようになり、基礎体温も安定しました。しかし肝心の排卵は確認出来ず、今度は「クロミッド」を処方されました。いわゆる排卵誘発剤です。並行して再度血液検査も行い排卵障害の原因も診ていただくと、どうやら高プロラクチン

注1

による障害だろうとの診断が下り、今度は「カバサール」と呼ばれる排卵誘発剤に切り替えられました。この処方により、無事に排卵が確認されたのは同年9月でした。不妊治療を開始した時期に夫にも自分の現状や、そもそもの月経と妊娠の仕組みについて情報を共有し、8月頃からタイミング法による妊活を開始。排卵が開始されてから約2か月が経過した11月に妊娠が分かりました。(注1: プロラクチンとは主に出産後に排卵を抑制するために脳が出すホルモンで、この分泌量が多いと排卵障害が起こると言われている)

 

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(妊娠後期のエコー写真です。鼻と唇がくっきり見えて笑ってしまいました。)

 

仕事をしている女性の中には、ストレスや過労などで生理不順に悩んでいる人も多いのではと思います。特に病気とは扱いが違うものなので疎かにしがちですが、女性ホルモンのバランスは妊娠にはもちろん、日常生活を元気に送るためには安定させておくべきポイントの1つです。いざ子供が欲しいと思った時に困らないように、ぜひ婦人科への定期受診をおススメします。