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<2.持ち家にかかる費用は、結局いくら必要?>

持ち家にかかる費用をずらずらと並べてしまいましたが、ここでざっくりとまとめてみましょう。


例えば、単世帯用の標準的な持ち家を30年維持していくには、ローンの他に、 ・税金関係:8~25×30=240万~750万円 (固定資産税+都市計画税=8万~25万円)


・保険関係:6.5×30=195万円


・修繕費関係:100~200×3=300万~600万円 (修繕費=100万~200万円で10年に一度修繕) 合計すると735万~1,545万円が必要となる計算になります。


これは30年分の費用になるので、これを30で割ると、1年間に必要な費用、その答えを12で割ると月々に必要な費用が計算できます。 最低:735÷30=24.5万円、24.5÷12=2.04万円


最高:1545÷30=51.5万円、51.5÷12=4.29万円 つまり、最低でも1年で約25万円、月々で約2万円をローンとは別に住宅費として計上する必要があるのです。 もし、ローンの返済額を家計から支出できるギリギリの額まで払っていたら、どうなることでしょう。


どこかが壊れた、故障した瞬間に家計が立ち行かなくなります。


それでなくても、自分の年収がこれから右肩上がりである保証など、どこにもありません。


またお子さんが小さい場合、これからどんどん教育費がかかっていきます。 未来のわが家の財務状況も視野に入れ、持ち家購入を考えないと、家は買ったものの、常に家計が困窮する「持ち家貧乏」の状態に陥ってしまいます。


そうならないように、これら必要経費+ローン返済額=月々の家の経費として家の購入を考えましょう。


そして、家を買ったなら、普段の貯蓄とは別に、必要経費についても計画的に貯蓄を行うようにしましょう。


税金や保険とは違い、家の修繕費は額こそ大きいものの、10年に一度程度のタイミングでしか発生しませんので、ライフスタイルの変動に合わせ、貯蓄額の増減は可能です。


つまりあなたの腕の見せ所ということです。