【この記事は、CHANTOママライターによるウェブ限定記事です】

 

ライター名:草間小鳥子

 

※うつ病でも、諦めない!妊娠・育児【その4】は

コチラ

をごらんください。

 

私は現在、在職中に発症したうつ病を治療しながら、1歳の息子を育てています。

 

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復職から退職へ

 

治療のかいあって、休職から9ヶ月後、職場へ復帰することができました。もちろんはじめは慣れることが必要なので、元の部署ではなく働き方を選べる部署へ、そして定時退社の毎日。ただ、ありがたいことに夫も私の両親と同居をしてくれることになり、母が毎日の夕飯を用意してくれていました。このような手厚いサポートを受けられたことは本当に運が良く恵まれており、まわりの方々の優しさに感謝です。

 

いっぽううつ病の治療は、主治医と相談しながら、少しずつ抗うつ剤の量を減らして様子を見る、「減薬」を行っていました。

 

ところが再び体調を崩してしまい、休職。次はわりと早めに復職ができ、気持ちも安定はしていたのですが、今度は体重がみるみる落ちていってしまいました。原因はわかりません。しかし、体のサインを無視すると取り返しがつかなくなることは、これまでのことで身に染みてわかっています。仕事を続けたい気持ちは山々でしたが、私は退職を決めました。

 

 

あれ? 生理が来た!?

 

そもそも無月経だった私。うつ病がひどくなってからは婦人科へも通えず、治療を中断していました。もちろんその間、自然に月経が来ることはなく……。ところが、退職してしばらくすると、何もしていないのに自然と生理がやってきたのです!体力の回復? ストレスからの解放? 服薬、それとも減薬? 理由はわかりません。月経が再開したかと思ったら次の月はまたなく、その次の月もなく、「勘違いだったのかな……」とも思いました。しかし、たしかに自力で排卵できるようになっていたのです。それは、後でわかったのですが。

 

 

だめもと妊活、まさかの妊娠!

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 減薬治療を続け、とうとう抗うつ剤の服薬を止める「断薬」の段階になりました。薬は、安定剤ともしもの時の頓服薬のみ。この時私は、妊活を始めるなら今だ、と思いました。


というのも、無月経の治療中、医師からは「子どもが欲しければ不妊治療が必要かもしれない」と言われており、自分の子どもと出会うための努力をなるべく早く始めておきたかったのです。胎児に影響が出るおそれのある抗うつ剤を服用している間の妊娠は危険。だったら、断薬でのタイミングがぴったりでした。でも、月経はあったりなかったり、排卵日も周期もよくわからない状態。



だめでもともと、と特に基礎体温をつけたりタイミングをとったりもしていなかったのですが……

 

なんと翌々月、妊娠していました。月経のないまま。無月経の治療を受けていた婦人科の先生は、「信じられない」と目を丸くしました。私だって、信じられません。とてもとても、うれしかったです。信じられないまま母子手帳を受け取り、うつ病治療の通院を続けながらの妊娠生活が始まったのでした。

 

※画像の母子手帳の隣にあるのは、「自立支援医療受給者証」という、精神通院医療の自己負担額が1割になる手帳です。

 

次回は、妊娠中のうつ病悪化についてお伝えします。(続く)