特に何かをしたわけではないのに疲れやすくなったり、肩こりや腰痛が慢性になったりすることがあります。こうした疲れがとれない、肩こりや腰痛が治らないなどの症状で病院に行っても、原因が分からないことも多いのではないでしょうか。 このような体の不調は、もしかしたら骨盤のゆがみが原因なのかもしれません。骨盤のゆがみをそのままにしておくと、さらに症状が悪化することも考えられます。また、骨盤のゆがみは肥満の原因になったり、ダイエットの効果がでないといった原因にもなりますので、早めの改善が必要です。そこで今回は、骨盤のゆがみの原因や解消方法などについて、ご紹介します。
■骨盤がゆがんでしまう原因
骨盤は仙骨と寛骨、尾骨で構成されている体の中心にある逆三角形の骨で、背骨と股関節をつなぎ合わせるだけでなく、体を支える土台の役割を果たしています。
外部からの衝撃から体を守れるよう、骨盤は内臓や生殖器を包み込むような形をしています。 骨盤がゆがんでしまうのは、さまざまな原因が重なっていると考えられます。まず一つは、股関節の筋肉の低下です。股関節周辺の筋肉が衰えると、ひざや腰に負担がかかってしまい、腰痛や肩こりを引き起こしてしまうこともあります。 また、股関節の筋肉が低下することで骨盤を支えきれなくなり、骨盤がゆがんでしまうこともあるようです。 骨盤がゆがんでしまう大きな原因として考えられるのが、生活習慣です。姿勢が前かがみになっている、片足に重心をかけるなど、不自然な形のまま長時間過ごしていると、体にクセがついてしまい、骨盤もゆがんでしまいます。 特にデスクワークの人は長時間座り続けていることが多く、足を組んだままで作業すると、パソコンを打つために猫背になりがちです。 デスクワークは体への負担が少ないと思われていますが、骨盤にゆがみが生じてしまうと腰に大きな負担をかけることになります。 他にも妊娠や出産により、骨盤が開いてゆがんでしまうこともあります。
■骨盤のゆがみを放っておくとどうなる?
骨盤は内臓を支える役割をもっていますが、骨盤がゆがむことで内臓が下がり、ぽっこりお腹になることもあります。 内臓が下がると肩こりや腰痛はもちろん、血行やリンパの流れが滞り、代謝が悪くなってしまいます。 代謝機能が衰えると体内の老廃物や水分がうまく排出されなくなり、むくみやすくなって下半身太りを引き起こしてしまうこともあります。 血行が悪くなると体が冷えやすくなり、冷え性になってしまうことも考えられます。内臓が下がることで腸に負担がかかり、便秘を引き起こしてしまうこともあります。 また、骨盤がゆがむと太ももの骨にまで影響を与えるため、お尻に脂肪がつきやすくなったり、お尻が大きく見えてしまいます。
■骨盤のゆがみを治すと代謝が良くなる
骨盤のゆがみを改善すると血行が良くなったり、内臓も元の位置に戻るため、基礎代謝のアップにつながります。 代謝が上がると体内の脂肪を燃焼しやすくなり、体に脂肪がたまりにくくなるので、太りにくい体へと改善することができます。 骨盤が正しい位置に戻ると姿勢も良くなり、お腹や太ももの筋力も上がります。姿勢が良くなるとスタイルもよく見えます。
■まずは生活習慣を見直そう
骨盤のゆがみを改善するには、毎日の習慣やクセを見直さなくてはなりません。同じ姿勢で長時間いることが骨盤のゆがみにつながっていくため、猫背や足を組むクセは意識的になおすように心がけましょう。 座っているときに、つい足を組んでしまう人も少なくありません。両足をそろえると自然と背筋も伸びるので、座るときは足をそろえるクセをつけると良いでしょう。 どうしても猫背になってしまう場合は、骨盤のゆがみを矯正してくれるガードルやタイツなどを活用するのも一つの方法です。また、骨盤矯正ベルトなどもありますので、そうしたグッズを利用してみるのも良いでしょう。