マイホームを購入する場合、今現在の希望を取り入れた家づくりを考える家族も多いですが、マイホームは購入したあとに何十年も暮らし続けることを考慮して、設計を考えなくてはなりません。 資金的に余裕があるなら何度も建て替えをすることも可能ですが、ほとんどの場合、一度建てたらその家がついのすみかとなるため、老後のことを考えた家づくりが必要となります。マイホームを建てるとき、老後のことを考えたらどのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
■立地条件を優先する
マイホームを建てる場合、何よりも優先しなくてはならないのが立地条件です。どれほど広い土地が安く手に入ったとしても、周辺環境が整っていなければ、毎日の生活に苦労します。 若いうちは通勤に便利な場所を最優先しがちですが、定年退職したあとの人生は、仕事をしてきた年数と同じくらいの期間を過ごすことになるため、老後のことを考えた立地を探さなくてはなりません。 また、子どもの学区で立地を決める人もいますが、子どもは何年かしたら独立し、学校とは縁がなくなりますので、学区よりも生活がしやすいかどうかで探したほうが良いでしょう。 近くに病院や銀行、スーパーやコンビニ、公共交通機関の最寄り駅があるなど、徒歩圏内にどれほど施設がそろっているか確認しておきましょう。 高齢になると役所に出向く機会も増えるため、行政施設が近くにあるかどうかもチェックしておいたほうが良いでしょう。
■子どもの遊具は備え付けない
子どもがいる家庭だと家の中に遊び心を取り入れたいと思うものですが、子どもが大きくなると遊具などには見向きもしなくなるので、間取りはシンプルにしておくのがおススメです。 家の中にすべり台やボルダリングなどを取り付ける人もいますが、利用しなくなると邪魔になるだけなので、遊具を取り入れたいと思うなら、取り外しのできるタイプのものにしておきましょう。 子どもが小さいうちは子どもが暮らしやすい家づくりを優先したいと思うものですが、子どもの成長はとても早いことを踏まえていないと、まるでおとぎの国のような家を建ててしまうこともあります。 子どもがいる間はそれでも良いですが、独立して老後に夫婦二人になったときに、落ち着きのない、使い勝手の悪い家に感じてしまうことでしょう。
■間取りは老後のことも考えて設計する
マイホームを建てる場合、夫婦の寝室やリビング、子ども部屋などを最初から設計してしまうと、老後に使わない部屋が多く増えてしまいます。 間取りは家族構成に合わせて変更できるよう、自由がきくように設計を依頼したほうが良いでしょう。 子ども部屋はパーティションなどで仕切りを作れるようにしておくと、子どもの成長に合わせて部屋の間取りを変更することができます。 間取りの変更ができると、子どもが独立したあとは書斎に利用したり、収納部屋に変更したりと、好きな仕様に変更できますので、夫婦二人になったあとも活用することが可能です。