■プライバシーが確保できない同居型
完全同居の共有型の二世帯住宅の場合、プライバシーを保つことは難しいと覚悟しておいたほうが良いです。 寝室や子ども部屋以外はすべて共有になるため、親も子どももプライバシーを確保することができません。 実の親子ならそれほど気にならないことも、義理の仲であればストレスになってしまうので、同居生活にはそれなりの覚悟が必要です。 最初はよくても、次第に些細なことがお互い気になるようになり、それが元で夫婦ゲンカや親子ゲンカに発展することもあります。 長く一緒に暮らしたいと思うなら、無理をして同居するよりも完全分離型にしておいたほうが、お互いにメリットが多いかもしれません。
■生活音は気にならない?
二世帯住宅といえども、自分の家以外の生活音というのは、どうしても気になってしまいます。 一階に親世帯が住み、二階に子世帯が住む場合、子どもが走り回る音が一階に響いたり、息子や娘が遅くに帰ってきてお風呂に入る音や、夜に洗濯を回す音など、一階の親はさまざまな生活音に悩まされます。 テレビの音やキッチンで料理をする音、ドアの開け閉めやトイレの音など、気になり始めるとすべての音が気になってしまうこともあるでしょう。 子どもがまだ小さな場合、騒音を出すことは分かり切っていますので、最初から二階に親世帯が住むというケースもあります。 少しの音でも気になるような親の場合、二階に住むよう提案したほうがお互い気を遣わず暮らすことができます。 お風呂やトイレなどの水回りや寝室、キッチンの位置を上下階でそろえておくと、多少の音がしても気になることはありません。 親の足腰が弱っていて二階で暮らすのが難しい場合は、一階と二階の配管をそろえるなど工夫して設計するようにしましょう。
■子育てを干渉されるかも
二世帯住宅でもっとも心配なのが、子育てのことかもしれません。育児方針は夫婦間でも意見が割れることも多いですが、そこに祖父母が口を挟むことも出てくるため、子育てでもめる心配も。 特に祖父母は孫に甘くなる傾向があるため、夫婦の意見より孫の意見を尊重しようとしがちです。このような場合、子育ては任せてほしいと思っても、関係性の悪化を防ぐ意味で直接意見をいうのは避けたほうが良いでしょう。 尚、親に子どもを預けることが多い場合には、ある程度祖父母が子育てに干渉するようになるのも仕方ない。と考えておいたほうがよさそうです。
■まとめ
二世帯住宅で起こりがちなことについて、5つ紹介しました。実の親子であっても同居中にケンカをすることがありますので、義理の仲であれば、考え方の違いや意見の食い違いも出てくるのは仕方ないことかも知れません。上手くいくものと過度な期待をせずに同居をスタートできれば、意外と快適な生活を送ることができるかもしれません。