マイホームの計画と同時に、親との同居を決める人も多いようです。将来、親が一人暮らしになったり、介護が必要になったときのことを考えると、何かあっても独身の時と違い、すぐに実家に駆けつけるわけには行きません。 さらには経済性を考えると、実家を二世帯住宅に建て替えて親と同居する。といったケースも少なくありません。 二世帯住宅を建てる場合、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。
■完全分離型を望む場合
二世帯住宅にする場合、まず悩むのが玄関を一つにするか、それとも別々にするかという点です。 玄関を別にすると、キッチンやお風呂などの水周りも別々にしようという考えになりやすく、場合によっては親と険悪なムードになることも考えられます。 二世帯住宅にする場合、生活空間をすべて別にする「完全分離型」を親が望んでいるか、事前に確認しておいたほうが良いでしょう。 夫の実家に二世帯住宅を建てる場合は、夫に親の考えを聞いてもらい、妻の実家に建てる場合、妻の親に意見を聞いておくようにしましょう。 夫の家に住むことになる場合、妻が義父母にどのような家に住みたいかを聞いても、本心を言えないことも考えられます。 家を建てたあとに揉めることのないよう、前もって実の子どもが親の本心を聞いておくことが大切です。 話し合う際には、「玄関を別にしよう」といった話題から切り出すと、生活スペースは別にしたいのだな。と気を回されることが考えられます。 まずはキッチンやお風呂は共用にするのかという話から始め、そこからだんだんに完全分離型の話に持っていくようにしましょう。
■共有スペースの必要性
完全分離型でも共有型でも、親との共有スペースが必要かどうか話をしておく必要があります。 共有スペースを設けても、お互いに気を遣ってしまい、なかなか落ち着けないことがあります。また、キッチンやお風呂も共有にするのか、それとも家族がくつろぐリビングのみ共有スペースを作るのか、などを話しておきましょう。 共有スペースがある二世帯住宅の場合、鍵を付けておかないと出入りが自由になるためプライバシーが保てず、そのことが悩みの種になってしまうこともあります。 お互いにプライベートは守れるよう、鍵をつけることは提案しておいたほうが良いでしょう。