親が思っている何倍も子どもは進んでいる!

前述のように性教育が遅れている日本ですが、一方で「性産業先進国」「児童ポルノ大国」といわれているのをご存知でしょうか。のじまさんによると、世界のポルノの6割は日本で生産されているというのです。

 

「児童ポルノと聞くと大半が女の子をターゲットにしたものと思われがちですが、性犯罪のターゲットなる子どもたち(13歳未満)に男女差はないといわれています。実は男の子を取り扱ったDVDや本の割合のほうが高いくらいなんです」

 

つまり、男の子だからといって安心できるわけではないということです。悲しいことに、子どもたちが性被害にあったというニュースは毎日のように聞こえてきます。2017年に警察庁が発表した資料によると、SNSや出会い系サイトを通じて性被害にあった18歳未満の子どもはおよそ1800人にも及び、被害者数は年々増加傾向にあるといいます。

 

「今は小学生がスマホや、インターネットに繋がるゲーム機を持っていて、自ら性に関する情報を簡単に手にできる時代です。生まれた時から“スマホが子守り代わり”という家庭も増えていて、子ども用の動画を見ている時にHな漫画などの広告が表示され、2〜3歳の子どもでもクリックしただけで卑猥な画像や映像を見ることができてしまいます。子どもにとって初めて見る性に関するものが、そうしたリアルな性産業の情報ということがあり得るのです。性に関する正しい知識がない子どもたちは、好奇心のままに危険なサイトにアクセスしたり、チャットを通じて知り合った人のことを信用して、言われるがままに自分の裸の写真を送ってしまったり、友達とLINEでHな動画のURLを送り合ったり。小学校低学年でも友達同士で貸し借りしている漫画がかなり過激な内容だったりします。今の子どもたちは、親たちが思っている以上に何倍も進んでいるのです」

 

「うちの子はまだまだそんなことに興味がない」と思っていても、実は親の知らないところで性に関する情報をたくさん目にしている…ということがあり得るのです。こうした状況に危機感を抱く親も増えていますが、どうしたらいいのでしょうか。

 

「親たちがこれまでのように“見ざる・言わざる・聞かざる”では子どもたちを守ることはできない時代になっています。今は親自身が子どもたちに性教育をすることが重要なのです」とのじまさん。 間違った情報があふれているこの世の中で、親たちには正しい性教育のスキルと、それを実行する行動力が求められています。