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一日の始まりである朝は、すっきりと気持ちよく目覚めたいもの。特に忙しいママは、ぐっすり眠ってシャキッと翌朝を迎えたいはずです。 しかし現実は、「毎朝なかなか起きられない」「あんまり寝た気がしない」という人も多いのではないでしょうか。 今回は、短時間でも快眠できる”寝る前の30分”のコツをお伝えします!

■快眠テクニック①五感を休ませる

質のよい睡眠を得るためには、心も体もリラックスしている状態がベスト。快眠に導くポイントを紹介します。

・視覚

睡眠ホルモンであるメラトニンは朝起きて光を浴びてから14時間くらいたったころから分泌が始まります。起きる時間にもよりますが、夜中の2時 ごろに最も多くなると言われています。光は視覚で感じるものですから、夜に照明を明るくしすぎたり、寝る前のパソコンやスマホの使用は避けるほうがよいのです。

・聴覚

うるさいと寝つきが悪くなりますし、ぐっすりと眠るのも難しいですよね。ですが、完全な無音よりは自然に近い音があったほうが眠りやすくなります。赤ちゃんの子守歌などがそうですよね。 1/fゆらぎと呼ばれるヒーリングサウンドやクラシック音楽などがよさそうです。あまり音を大きくしないのもポイントですね。

・嗅覚

五感の中でも最も効果が出やすいのが嗅覚です。嗅覚は脳内の視床下部に直接刺激を与えることができ、さらに睡眠に関する自律神経やホルモンをコントロールしているのです。ですから、鎮静効果のある香りを嗅ぐことが睡眠にはとても効果的となるのです。ラベンダーなどの香りが効果的です。

・味覚

睡眠に大切な栄養素であるトリプトファン、グリシンをしっかりと摂ることが大切です。トリプトファンは肉や魚、豆や乳製品に含まれます。メラトニンを正常に分泌させるために必要な栄養素です。グリシンは魚介類に多く含まれています。こちらは体温を下げて眠りやすくしてくれます。また、夕食は寝る3時間前に食べるのが理想です。きちんと朝食をとることも大切です。日中のためのエネルギーだけでなく、身体をきちんと目覚めさせる効果もあります。

・触覚

入浴は睡眠の直前よりは、1時間~2時間くらい前のほうが効果的です。ただし、少しぬるめのほうがよいでしょう。あまり熱いお湯の場合、交感神経を刺激してしまいます。ツボを押すのも効果的です。いろいろなツボがあるのですが、その名の通り、「安眠」、「失眠」というツボが有効です。「安眠」は耳の後ろの骨の部分から1センチほど下にあります。「失眠」はかかとの真ん中ですから、強めの力が必要になります。

■快眠テクニック②起きた時の眠気が取れにくい人は…

朝、目が覚めた時に、「眠気が強く起きられない」「頭がぼーっとしてしまう」ことはありませんか?これは”睡眠慣性”と呼ばれるもので、これが起きて何時間も続いてしまうと、注意力も集中力も低下してしまいます。 その結果、ケアレスミスをしてしまったり、注意力が散漫になるケースも多いそう。 これは、睡眠によって疲労が回復しきれていないことが主な原因。寝不足や、睡眠時間が足りていても睡眠の「質」がよくなければ疲れはなかなか取れません。 これは体からのSOSです。もちろん、疲労は肉体的な疲れだけでなく精神的な疲れも含まれます。特にストレスによる疲労なども考えなければなりません。

■快眠テクニック③寝る前にできることを考えよう

ストレスが溜まっている状態だと、目覚めが悪くなりがちです。「ストレスを余り感じていない」「ストレスは感じていてもしっかりと解消している」と自覚している場合は、ストレス以外が原因で睡眠を妨げているのかもしれません。 まずは、睡眠の質を高めるための方法をいろいろと試してみることが大切です。 睡眠の質を高めるためには、寝る前に交感神経を刺激するのはNG。極力リラックスできる環境を作ることが大切です。 具体的な対策としては、寝る前のお風呂があります。身体を温めることで血行が良くなり、リラックス効果が期待できます。できればシャワーではなく、湯船につかるほうが体を芯まで温めることができますよ。 全身浴よりは少しぬるめのお湯で半身浴をするのが効果的です。軽いストレッチも効果的ですが、汗をかくほどのストレッチとなると逆効果になる可能性があるので、軽めのストレッチを心がけましょう。 他にも就寝前、横になりながらスマホを見るのは、脳に刺激を与えて目が冴えてしまうので避けてくださいね。

■快眠テクニック④睡眠と起床のタイミングを合わせる

睡眠の時間を調整することで、スッキリと目覚めることが可能になります。睡眠には”レム睡眠”と”ノンレム睡眠”の2種類があり、レム睡眠は浅い眠りでノンレム睡眠が深い眠りです。浅い眠りであるレム睡眠のタイミングで起きることができれば、スッキリと目覚められるというわけですね。 このレム睡眠とノンレム睡眠は交互に繰り返され、その周期は90分から120分となっているため、睡眠から90分の倍数のタイミングで起きることができればよいとされています。 起きるタイミングに合わせて眠る時間を調整したり、逆に眠る時間に合わせて目覚ましの時間を調整するのもスッキリ起きるテクニックの1つです。タイミングが合わないと、かなり早めに起きることになってしまうかもしれませんが、それでも寝起きを改善したい人には試す価値があるはず。 通常の目覚ましではこの睡眠のリズムに合わせてアラームをセットするのは面倒ですが、スマホでは睡眠管理アプリもダウンロードできるので、簡単に調整ができます。 また、睡眠のリズムには個人差があるため、初めのうちは上手くいかないことがあるかもしれません。その場合には、少し時間を調整して何度か試して、ご自身に合った時間を探ってみてくださいね。

■快眠テクニック⑤ベッドルームの室内環境を変えてみる

快眠する女性の画像

快適な睡眠を得るには、室内の環境も大切です。温度と湿度の管理を行い最適な環境に整えることで、睡眠の質がグッと良くなるケースも多いです。 寝具に関しても同じで、マットレスの硬さや布団の材質などちょっとした違いでも睡眠の質に影響が出てくる場合があります。 枕の高さや柔らかさ、自分では問題ないと考えていても、「本当は自分に合っていなかった」いうこともあるので、自分にあった枕を探すのも一つの手です。 また、ルームウェアのウエストは、ゆったりしたもののほうが気持ちよく眠ることができます。睡眠時にストレスのかからないルームウェアを選びましょう。 布団やシーツも、清潔で肌触りのよいものを使用することで気持ちよく寝ることができます。特に、干した後の布団は気持ちよく、リラックス効果も高くなりますよ。 布団は、天日干しが出来ない場合、布団乾燥機などでも十分です。寝る前に軽く布団乾燥機をかけておくのも、気持ちよく眠るコツと言えます。

■快眠テクニック⑥枕選びも大切

快眠のためには、寝具もとても重要な要素となります。人間は寝ている間にコップ一杯分の汗をかくと言われていますから、吸湿性、放湿性の高いものがよいです。もちろん、自分の体型にあっていることも大切です。 枕は高さも重要ですが、頸椎のカーブと合っているかどうかも大切です。頸椎に負担がかかっていると、寝覚めがすっきりしなかったり、首や肩が凝ってしまうこともあります。 自分の好みの高さであっても、実際には体に合っていないこともあるので、専門店などで計ってもらうのがいいかもしれません。 敷布団やマットレスの硬さも大切です。床にそのまま寝ると体が痛いように、床ほどではないにしても敷布団やマットレスが固いのは体にとってはよくありません。逆に柔らかすぎるのも腰痛の原因となってしまします。

■快眠テクニックまとめ

快眠のためにできることを見てきましたが、いかがでしょうか。寝る前のちょっとした時間でもできることは案外たくさんあるものです。 睡眠前に心身ともにいかにリラックスできるようにするかが、大切です。 また、朝目覚めたら、カーテンを開けて太陽の光を浴びるということも体内時計を調整するのに大切なことだと言われています。太陽の光を浴びることで体が朝が来たことを認識し起きてくれるのです。 すっきりと朝を迎えるために、できることから始めてみてはいかがでしょうか。