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子育て世代のパパ・ママにとって、「持ち家」というのは非常に魅力的なものです。 賃貸住宅とは違い、のびのびとした環境の中で子どもを育てられるのでは?なんて、理想の生活を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。 しかし一方で、気になるのが「持ち家」のデメリットについてです。特に老後の時期には、「メンテナンスや修繕などで、持ち家だからこその金銭的負担が大きくなってしまうのでは?」なんて不安も付き物ですよね。 しかしこんなときでも、頼りになる制度は存在しています。パパ・ママ世代の持ち家購入を後押ししてくれる!? リバースモーゲージについて、詳しく解説していきます。

 

■リバースモーゲージとは?

まずは、リバースモーゲージの詳細について、知るところからスタートしましょう。 リバースモーゲージとは、持ち家を保有している高齢者を対象にしていて、「家を担保に入れることで、老後の生活資金を貸し付けしてもらうための制度」です。老後の生活資金は、一時金として受け取ることも年金形式で長期にわたって受け取り続けることも可能となります。 ここで気になるのが「いったい誰が高齢者に対してお金を貸してくれるの?」という点ですが、銀行や地方自治体がリバースモーゲージを取り扱っているケースが多いようです。 リバースモーゲージの特徴は、「借りた金額を月々返済していく必要がない」ということです。生きている間は、貸付金を受け取るだけで良く、自身が亡くなったあとに、不動産によって貸付金を返済することになります。 自分自身が亡くなったあとは、家を使い続けることはありません。「不要になる不動産で返済できる」ということから、高齢者にとっては、リスクの少ない貸付方法と言えるでしょう。

 

■リバースモーゲージのメリットを知ろう

リバースモーゲージのメリットは、貸付を受ける側、そして貸付を行う側の双方に発生します。両者をきちんと把握することで、リバースモーゲージの魅力も見えてくるはずです。 それぞれを詳しく解説するので、ぜひチェックしてみてください。 ★持ち家を所有する高齢者にとってのメリットとは? 持ち家を所有する高齢者は、老後の住まいについて、「家賃の心配」をする必要はありません。しかしその一方で、修繕・メンテナンス費用がかさむことが考えられます。子育て中に家を購入した場合、老後に大規模修繕時期を迎えるケースは少なくありません。老後の生活の中で、費用の工面に苦労することもあるでしょう。 また年金制度の不安も高まっている時代ですから、生活費そのものに対して、不安を抱える方も多いはずです。リバースモーゲージを活用すれば、このような不安を軽減できる可能性があります。 リバースモーゲージなら、月々の返済が生活の負担になることはありません。また家を抵当に入れつつも、老後の住まいを失うことはありません。「生活費を受け取りつつ、住む場所には困らない」ため、老後の生活を安定させることができるでしょう。 ★貸付を行う銀行・地方自治体にとってのメリットは? リバースモーゲージでは、住む人が亡くなったあとに、不動産を売却することで債権を回収します。銀行にとっても、うまみのある金融商品というわけですね。 また地方自治体にとっては、所有者が亡くなったあとの不動産を有効活用できるというメリットがあります。土地や住宅を放置することなく、自治体活性化のために利用できるのです。

 

■リスクも把握して、賢く活用

高齢者にとってメリットも多いリバースモーゲージですが、実際にはリスクも存在しています。リバースモーゲージのリスクとなり得るのは、以下の3つのポイントです。それぞれの詳細を、事前にチェックしておきましょう。 ・長生き


・金利上昇


・不動産価格の下落 リバースモーゲージとは、自身が所有する不動産を担保として、融資を受ける制度となります。当然ですが、担保以上の融資を受けることはできません。もし自分が想定以上に長生きしてしまうと、生きている間に融資金を全て使い切ってしまうリスクがあります。 また住宅ローンを借りるときにチェックする機会も多い「金利」ですが、リバースモーゲージにも影響するポイントです。将来的に金利が上昇すれば、返済額が膨らんでしまう可能性もあるのです。 さらに不動産の価格は、常に一定であるとは限りません。定期的にその価値が見直され、担保の金額が融資限度額を割り込んでしまうようなケースも存在しています。この場合、一括返済を求められるケースもあり、高齢者が住まいや生活費を失うことにもなりかねません。