年金ばかりをあてにしてはいられない今、老後も安心して生活するための資金は、自分自身で確保することが重要だと言われています。そのためのテクニックも、多数紹介されていますよね。 とはいえ、「いろいろあり過ぎてわからない」「忙しくて、つい後回しにしてしまう……」なんて方が多いのも事実です。 安定した老後を迎えるための第一歩は、今のうちに正しい知識を身につけておくこと! 今回は、耳にする機会も多いiDeCoの仕組み、老後資金の貯め方、そして活用するメリットについて紹介します。
■そもそもiDeCoとは?
まずはiDeCoの基本について、わかりやすく説明します。 そもそもiDeCoとは、「個人型確定拠出年金」の略称となります。多くの金融機関が扱っている金融商品の一つで、老後の資金を個人で積み立てていくための制度のことを言います。 使い方は至ってシンプルで、「60歳になるまで、毎月一定の金額を積み立てていく」というもの。この積み立てしたお金を使い、投資信託や定期預金、保険などで運用し、60歳以降に資産を受け取る仕組みになっています。 iDeCoの最大の特徴は、60歳になってから、自分自身が受け取る資産がどれぐらいになっているのか、そのときになるまでわからないということです。運用がうまくいけば、掛け金よりも多い金額を受け取ることもできますが、その逆のパターンもあり得るということを頭に入れておきましょう。 老後の資金を効率よく用意するためには、「貯めておくだけ」というのは危険です。やはり自分なりのバランス感覚を持って、投資についても検討していくべきでしょう。このような場合に、iDeCoはメリットの大きい制度となっています。
■iDeCoを使うメリット5つ
iDeCoを使うメリットには、具体的に以下のようなポイントが挙げられます。 ★節税できる 現役世代がiDeCoを使うもっとも大きなメリットが、「節税できる」という点です。iDeCoの掛け金は、全額所得控除の対象となります。年末調整や確定申告で忘れずに申告することで、所得状況に応じて、納めた税金の一部が戻ってきます。 将来の自分のための掛け金でありながら、今の自分の家計をも助けてくれるという点が、iDeCo人気の秘密となっています。 ★運用益に税金はかからない 通常、投資をして儲けが発生すれば、そこから税金が引かれてしまいます。しかしiDeCoの場合には、このような仕組みはありません。運用益から税金が引かれることはなく、そのまま次の運用へと回すことが可能です。 資産を効率よく増やすことにもつながるでしょう。 ★運用資産もお得に受け取れる 60歳を迎えたら、iDeCoで運用した資産を受け取ることになります。受け取るタイミングは、60歳~70歳までの間とされ、「一時金」「年金」「一時金と年金の両方」のいずれかのスタイルを選びます。 一時金の場合には「退職所得控除」が利用できますし、年金形式の場合は「公的年金等控除」が利用できます。どちらにしても、所得税を軽減できます。 ★運用する際のコストが安い iDeCo以外でも、「老後に向けた投資」は可能です。一般で販売されている投資信託を購入すれば良い!と考える方もいるのではないでしょうか。 iDeCoの場合は、一般の投資信託よりも、運用中にかかるコストが安いものも多くあります。またほとんどの場合で購入手数料もかかりませんから、その分効率よく運用することができます。 ★無理のない範囲でスタートできる iDeCoは、毎月数千円と、無理のない範囲で掛け金を積み立てていくことができます。自分のペースでコツコツとお金を貯めていけるので、何かと出費が多い子育て世代にとっても、安心の仕組みとなっています。