■縞模様のパジャマの少年【2009年公開】
第二次世界大戦中のドイツを舞台に繰り広げられる物語です。 戦時中でも、ごく普通の生活を営んでいた少年ブルーノは。ある日父親の仕事の都合で、ベルリンから郊外へと引っ越すことになります。友だちとも離れ、行動が制限される中、ある日ブルーノは、鉄条網に囲まれた空間にいる、パジャマ姿の男の子と出会います。 鉄条網の中の現実を何一つ知らないまま、パジャマ姿の少年と淡い友情を育んでいくブルーノ。しかしそんな二人に、ある日事件が起こります。 過去の歴史を知る大人にとっては、なんともやるせない作品。そして子どもたちにとっては、ある意味でショックの大きな作品となるでしょう。 とにかく悲しく、できれば目を背けたい現実がそこにあるのですが……それを知り、何かを感じるということも、平和の中で暮らす子どもたちにとっては大切な勉強なのかもしれませんね。
■プチ・ニコラ
フランスで50年以上愛されている国民的絵本、「プチ・ニコラ」を原作に作られた映画です。両親の愛を一身に受けて育った少年・ニコラが、「弟が生まれたらどうしよう!」と悩み、葛藤して大騒動を起こしていく物語です。 ある日、両親の些細な会話から、「自分に弟が生まれる」と勘違いしたニコラ。同級生の経験談から、「本当に弟が生まれたら、僕は捨てられる!」と思い込んでしまいます。それを阻止するために、さまざまな行動をするのですが……! 「お兄ちゃんになったら」という、子どもの世界ならではの状況の中、必死で考え、行動を起こす子どもたち。その中で、自身の役割や将来について、深く考え成長していきます。 子どもたちの気持ちに寄り添い、そして楽しめる作品ですよ。
■まとめ
作中の世界観にどっぷりとはまり込んで、いろいろなことを考えたり、気付けたりするところが、映画作品の良いところです、「何かを学んでくれたら……」なんて難しいことを考えなくても、子どもたちは勝手に、自身の心を成長させていってくれることでしょう。 日本にいては知り得ない現実に目を向けられる点も、映画ならではの魅力と言えます。より広い世界に羽ばたいていって欲しい!と思ったときには、ぜひ映画を通じて、広い世界を見せてあげてはいかがでしょうか。