徐々に温度差が見えてくる夫婦の姿

 

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©2018「人魚の眠る家」 製作委員会

 

「娘の死を簡単に受け入れることができない」母としての思いは、次第にエスカレートしていきます。そんな薫子の気持ちをますます暴走させるきっかけをうむのが、和昌が経営するIT機器メーカーで研究員・星野裕也(坂口健太郎)です。「奇跡が起きてほしい」と願う気持ちは、父である和昌にももちろんあるのですが、徐々に薫子との間に温度差が生まれてきます。

 

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©2018「人魚の眠る家」 製作委員会

 

星野が作り出す機器は、その役割や効果を聞けば「なるほど」と一度は納得するものの、実際に使っているシーンを目の当たりにすると、正直怖くもなります。そこに母親の強く深すぎる愛が加わると、気味の悪さすら感じてしまうのです。「もっと、もっと」と母親の行動がエスカレートするにつれ、父親の感情がどんどん冷静になっていくのです。