【この記事は、CHANTOママライターによるウェブ限定記事です】

 

ライター名:草間小鳥子

※うつ病でも、諦めない!妊娠・育児【その1】は

コチラ

をご覧ください。

 

私は現在、在職中に発症したうつ病を治療しながら、1歳になる息子を育てています。 今回は、私自身の体験をもとに、そもそもうつ病とは何か、働く女性にも増えつつあるうつ病のサインについてお伝えします。

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なぜ? 10人に1人が「産後うつ」

 

今春の驚くべきニュース。なんと、出産後に自殺した人の3分の1が産後うつだったというのです。日本で出産した女性の約10人に1人がなるとされる「産後うつ」。胎児や母乳への影響を心配し、必要な薬の服用をせす症状が悪化してしまうことが多いのだそう。 妊娠・出産によるホルモンバランスの変化というのも勿論ですが、うつ状態になってしまう大きな原因のひとつに、「過労」があるのではないでしょうか。 育児経験のある方は実感されたと思いますが、産後すぐは赤ちゃんのお世話で、睡眠や食事を充分にとることが難しくなります。うつは、その疲れ果てた体を狙います。

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うつは「心の病」ではない!

 

うつは、よく言われる「心の病」などではありません。気の持ちようでどうにかなるものではなく、れっきとした脳の病気。適切な治療が必要です。 うつを引き起こす原因として、まず「ストレス」が思い浮かぶかもしれません。それも確かにそうなのですが、「身体の疲労」、すなわち「過労」も病の引き金となります。 そこで、うつ状態になった当時の私の生活を振り返ってみましょう。

 

えっ、「突然死」!?

 

これが、当時の一日のスケジュール。こんな生活を続けていたら、具合が悪くなって当然ですよね……。

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新卒で働き始めたのは念願のエンタテインメント系の会社。仕事はやりがいがあり、毎日忙しくも楽しく過ごしていました。無月経のままでしたが、仕事に夢中であまり気にしていませんでした。一人暮らしだったので無茶を止めてくれる人もおらず、唯一気に掛けてくれた母のこともうるさがり、私は愚かにも1年以上、この生活を続けたのです。

 

そんな2012年の暮れ、ある朝突然のことでした。  「ベッドから起きあがれない……?」 どうやっても力が入らず、体を起こすことができません。なんとか毛布から這い出したはいいけれど、立ち上がれない。 慌てて実家の母に連絡して迎えに来てもらい、心療内科へ駆け込みました。すると、医師の口から驚くべき言葉が。  「重度のうつ状態です。このままでは突然死します。明日から仕事を休んでください」 着の身着のまま実家へ戻り、翌日から休職することに。体も、脳も、くたくたの状態。まず私に必要だったのは、休息だったのです。 思い返せば、無茶な生活を続けていたあの頃、自分でも「何かおかしいな」と感じることは何度もあったのに……。体からのSOSに耳を貸さなかった自分への、当然の報いでした。

 

うつを予防するために。これだけは気をつけて!

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・ごはんを食べられていますか?

・夜、眠れていますか?

 

この2つは、生きていくことに不可欠。ところが、それができなくなるのがうつ病です。 特に、タンパク質不足の偏った食生活や、6時間以下の睡眠には要注意。うつ病になるリスクがぐっと上がってしまいます。 忙しいと、食べること、寝ることをおろそかにしがちですよね。ただ、ちょっとくらい食べなくても、寝なくても平気、と思っているうちに、本当に、食べられなく、寝られなくなってしまうのがうつの怖いところ。私のように気づかないうちに悪化させてしまう危険も。そこで救いとなるのが、身近な人の気づきと声かけなのです。

 

次回は、私がうつ病を発症した当時の具体的な自覚症状に加え、「この人、大丈夫かな?」と思ったら、周囲の人はどのように対応すればいいのかについてお伝えします。

 

★草間さんのシリーズ番外編「料理リハビリに最適!Kit Oisixの魅力」もぜひご覧ください。