手間暇も味の違いも伝わってなかった(美奈子さん/42歳/アパレル)
夫の帰りが早かった日、子どものお迎えのついでに私も迎えに来てくれました。私の勤務先はショッピングモール内の店舗、帰りに一緒に夕飯の買い物をしたんです。すると夫は「夕飯はカツにしようよ。久しぶりにカツが食べたい。揚げるだけだし」と。
私が「いまからだと時間がかかって遅くなっちゃうよ…」と言うと、「揚げるだけだろ!」とあからさまに〝手抜きを責める〟表情。「だってお肉買って、下味つけて、小麦粉や卵やパン粉つけて、揚げるからけっこう時間がかかる…」。 すると夫は「は? カツだよ、揚げるだけだろ!? ほら、ここのこれ」…そう言って、ころもがついた「揚げるだけとんカツ」を持ち、ヒラヒラやってみせました。嫌な予感がしたものの「私はいままで買ったことない」と言うと、旦那は驚いて「こんな便利なものがあるのに、何でバカみたいに手間かけてたの!? 材料費とか無駄だろ」だそうで。 手作りのおいしいものを食べてもらいたくて疲れててもがんばってきたのに、出来合いだと思われていたのか…てか、味の違いもわからないのか…ショック過ぎました。「これからは、夫の食事は出来合い」と決意しつつ、その日はご所望通りのカツを揚げたのでした。