『ビロードのうさぎ』 マージェリィ・W.ビアンコ /酒井駒子
アメリカで出版された原作に、酒井駒子(さかいこまこ)さんが、抄訳と絵を描いたのが本書。 酒井駒子さんはどこか憂いのある子どもの表情や動物の絵で国際的にも評価の高い絵本作家です。
小さな男の子がクリスマスプレゼントに贈られた、ビロードのうさぎのぬいぐるみ。自分は生きた本物のうさぎではないけれど、「本当に心から長い間可愛がられたおもちゃは、いつか本物になれる」という“子ども部屋の魔法”を信じています。 ところがある時、男の子の病気をきっかけにうさぎは捨てられてしまうことになります。ボロボロになり、涙を流したビロードのうさぎに起こった奇跡とは…?
子育て中のママは、子どもが大切にしていたぬいぐるみを引っ越しや成長に合わせて処分しなくてはならないこともあると思います。 子どもにとって、それは「本物」なのかもしれません。 「モノの命」について考えさせられるストーリーと、まるで外国絵本のような美しい絵を眺めているだけで、ママも忙しい日常をふと忘れて癒されるひと時になるはず。
「子どもの頃、可愛がっていたおもちゃを思い出して涙が出た」 「心温まるラストに胸が震えました」 など、ママからの感動の声がたくさん寄せられています。
『ビロードのうさぎ』 マージェリィ・W. ビアンコ (著) 酒井 駒子 (イラスト・ 翻訳) ブロンズ新社 2007年初版