サスペンス?ファンタジー?

 

さまざまなテイストが入り混じる作品であることも、本作の見どころと言えます。子どもが事故にあったりケガをしたりするのは、親にとってはハラハラものですよね。しかし、本作ではコメディタッチに描かれています。ルイが9回死にかけているという設定を知っているので、「きっと助かる!」という気分で見てしまうのですが、シャンデリアが落ちて来たり、感電したりするシーンという本来なら心臓が止まるほど「ドキっ」とする場面でも、クスリと笑ってしまいます。

 

ルイが9歳の誕生日で死にかけたのは一体誰のせいなのか。この謎を解くために物語が進んでいくあたりはサスペンス要素たっぷりに描かれていますし、昏睡状態のルイの頭の中はファンタジーテイストで物語が繰り広げられています。シリアスでリアルという本質を抑えつつ、いい塩梅でコメディ、サスペンス、ファンタジーが入り混じっている点がとても面白い作品です。