最近では赤ちゃんの育て方も多様化して、様々な選択肢が増えていますよね。育児用ミルクでの子育ても一般的になりましたが、ミルク派にはミルク派ならではの悩みがあるよう。世間の女性が一体どんな風に育児に取り組んでいるのか、紹介していきましょう。
ミルク育児はダメ?選ぶメリットは?
先日ネット上で、2児の子どもをもつ女性の相談が注目を集めていました。1人目の子どもは育児用ミルクをまったく飲んでくれず、自分の母乳しか飲まなかったため誰にも預けられなかったそう。2人目は保育園に預ける必要があるため、最初からミルクだけで育てていきたいと語っています。
「完全なミルク育児はNGでしょうか?」との相談に対して、育児経験者からは「最近のミルクは質が高いから問題ないんじゃないかな。愛情に変わりはないし、今どき母乳にこだわる必要もない」「ミルクの方が腹持ちがいいし、初乳だけあげて後はミルクでも全然大丈夫だと思います」といった意見が続出。そのほか、「“ミルクだけ”ってこだわらなくてもいいのでは? 私も赤ちゃんを早くから預けたけど、母乳と混合だったよ」とアドバイスを送る人もいました。
またミルク育児のメリットとしては、「ミルクならどれくらい飲んだのかわかりやすいし、すんなりと卒乳しやすい」「母乳と違って、夫にミルクを任せて外出できる」「個人的には母乳をあげることがつらかったから、ミルク育児に切り替えて気持ちに余裕ができました」などの点が挙げられています。
その一方でミルク育児の苦労を語る声も多く、「うちの子どもは生後すぐに完全ミルクにしたけど、途中からミルクをほとんど飲んでくれなくなって大変だった」「哺乳瓶を冷やしたり消毒したりするのがどんどん面倒になって、けっきょく母乳だけになった」という体験談が上がっていました。
ミルク育児を選んでいる人の割合
実際にミルク育児を行っている人は、世間にどれくらいいるのでしょうか? 厚生労働省が行った「平成27年度 乳幼児栄養調査」の結果を見てみると、生後1カ月の時点で母乳だけで育てている人は全体の51.3%。母乳とミルクの両方を使う「混合栄養」が45.2%で、ミルクだけで育てる「人工栄養」は3.6%となっています。
また生後3カ月の時点でも、54.7%と過半数の人が母乳だけで育てているようす。ただし「人工栄養」の割合も10.2%まで増加していて、徐々にミルク育児に切り替えていく人が多いのかもしれません。
母乳にもミルクにもそれぞれメリットがあって、どちらがベストとは言えないもの。お母さん自身の体調や育児環境に合った育て方を見つけられるといいですね。
文/内田裕子