ひと言で「鉄道趣味」と言っても、さまざまな楽しみ方があります。撮り鉄・乗り鉄・模型鉄…、多彩な楽しみ方があるのが、鉄道趣味の強みと言っても過言ではありません。そこで今回は鉄道趣味の楽しみ方を解説!きっと、あなたにピッタリな楽しみ方が見つかるはず。鉄道趣味の奥深さを感じてください。

あなたは”何鉄”!?鉄道の楽しみ方を解説!

最もポピュラー?な楽しみ方「乗り鉄」

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おそらく最も気軽でポピュラーな鉄道の楽しみ方は「乗り鉄」ではないでしょうか。乗り鉄は文字通り、列車に乗ること自体に楽しみを見出します。

 

ただし、その楽しみ方は人それぞれです。時刻表を片手に全国の路線に乗ることを目標にしている方もいるでしょう。運転台の前に陣取り、運転気分を味わう方もいるかもしれません。はたまた、のんびりしたローカル線に乗り、美しい景色を見ながらお酒を楽しむ方も。言い換えるなら、列車に乗ることに喜びを感じれば、その時点で「鉄道趣味」を立派に実践していることになります。

 

また、乗り鉄はすべての鉄道趣味の中で、最も気軽に楽しめるジャンルでもあります。何しろ、列車に乗ればいいわけですから。子供が鉄道に興味を持ち始めたら、まずは乗り鉄からスタートすることをおすすめします。

お気軽から高級機材まで「撮り鉄」

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撮り鉄は列車を撮影することをメインにする趣味です。多くの場合、コンパクトカメラを片手に駅での撮影「駅撮り」からスタートすると思います。普段、見慣れている列車から珍しい列車まで、いろいろな列車を撮ってみましょう。

 

撮影した列車の写真をパソコンで整理して、スライドショーにすると、きっと満足感が得られると思います。本格的な撮り鉄をしたい場合はミラーレス一眼カメラや一眼レフカメラをおすすめします。これらのカメラを使うと、シャッタースピード機能を使って走行中の列車を静止画のように撮影でき、レンズも自由に交換することができます。

 

さて、撮り鉄の難点はカメラが高いことです。一般的なコンパクトカメラでも1万円以上はします。一眼レフカメラですとレンズと合わせて10万円以上することもあるでしょう。そのため、子供が撮り鉄にチャレンジする際は自宅にあるコンパクトカメラからはじめることをおすすめします。

自宅で自分鉄道を開業できる「模型鉄」

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「自宅で好きな列車を自由自在に走らせたい!」そのような方は鉄道模型がおすすめです。鉄道模型を始めるにあたり、まずはレールや列車のサイズを決めましょう。

 

小さいほうからZゲージ(1/220)、Nゲージ(1/150or1/160)、HOゲージ(1/87)、Oゲージ(1/43、1/45、1/48)があります。国内で最もポピュラーなサイズはNゲージです。百貨店や模型専門店に行くと、たくさんのNゲージでつくられた車両が並んでいます。特にサイズにこだわりがなければ、Nゲージからスタートすることをおすすめします。

 

鉄道模型会社は古い車両から新しい車両まで、いろいろな模型を製作しています。きっと、あなたが大好きな車両も模型化されていることでしょう。お気に入りの車両を自由自在に走らせる時間はまさしく至福のひと時です。また、いろいろな楽しみ方があるのも鉄道趣味の特徴です。

 

たとえば、完成品ではなくキットを購入して、いろいろな列車に改造することもできます。また、博物館で見られるような本格的なジオラマだって、頑張れば作れます。欠点はお金とスペースを取ることです。おそらく、子供がいきなり本格的な模型鉄をはじめることは難しいと思います。そこでおすすめしたいのが鉄道模型を自由に走らせることができるお店です。

 

そのようなお店には本格的な鉄道模型のレイアウトがあり、自分の車両を自由に走らせることができます。また、列車を持っていない場合は列車レンタルも可能!このようなお店をうまく使って、模型鉄をはじめるといいでしょう。

近年注目されつつあるマニアックな楽しみ方「音鉄」

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少数グループながら、注目されているのが音鉄です。「鉄道」と「音」、まったく関係ないように聞こえますが、実は密接な関係にあります。音鉄がターゲットにするのは主に走行音と車内や駅の自動放送です。走行音ではモーターやエンジンの音に注目します。一般的に古い車両の音が好まれるようです。

 

一方、車内や駅の自動放送では独特の言い回しや複雑な運行をする列車の案内放送が好まれています。音鉄が注目されている背景にはYouTubeの普及が挙げられます。YouTubeを使うと、無料で気軽に録音した音を聞くことができます。今まで「音」に注目してこなかった方も、一度、YouTubeを通じてチェックしてください。

 

今回紹介したのは鉄道趣味の中でもほんの一部。もしかしたら、あなたが新しいジャンルを確立するかもしれませんよ。ぜひ、自分にあった方法で鉄道を楽しんでくださいね。

 

取材・文・撮影/新田浩之