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ライブへの子連れ参加について、人気バンドASIAN KUNG-FU GENERATIONのボーカル・後藤正文さんのブログ記事が話題となりました。ブログの中で、後藤さんは乳幼児連れでライブに参加する親に対して、子どもに防音用のヘッドフォンをつけてほしいと注意喚起をしています。

子ども連れのライブ参加は歓迎!
ただし子どもの聴力と安全は守ってほしい

アジカンはメジャーデビューから10年を過ぎ、最近ではファンが親世代になったことで子連れでライブに参加する人が増えているそう。後藤さんは「バンドとしては、子どもたちのコンサートへの参加は基本的にウェルカム」であると書いたうえで「スピーカーから出る音の音量を考えると、はっきりと子どもたちの耳には良くないことも事実だと思います」、「大人たちは自分の判断で何かを行い、ある程度のことは自分の責任だと納得することができます。けれども、子どもたちはそうはいかない。聴力のダメージは取り返しがつかないことも多いです。守ってあげてください」と、ライブに来る子どもの聴力を守るように気をつけてほしいと呼びかけました。 具体的な対処としては、イヤーマフという防音用のヘッドフォンやイヤープロテクターという音楽用の耳栓の装着を推奨。この記事がアップされた次のワンマンライブから早速イヤーマフのレンタルを行ったそうで、次のツアーでも入場時に児童のイヤーマフ着用のチェックと貸し出しを行うそう。ただ、あくまで貸し出しは持って来るのを忘れた人や、そういった器具を知らなかった人向けのためで、基本的には自分たちで入手して持ってきてほしいとのことです。 そして、「防音のイヤーマフをしていても、子どもたちにとって、その場所が安全かどうかは十分に注意しながら、楽しんでください」と後藤さんは呼びかけています。 それなら子どもの入場規制をすればいいのでは?という声にも、後藤さんは「子育て世代に仕事や育児の隙間でどうにか作った時間を楽しんでもらえる場でありたい、という思いがあります」と書いています。我々育児世代にはとてもありがたい言葉ですよね。このメッセージには子育て世代だけでなくいろいろな世代が賛同し、ツイッターで1万7千件を超えるリツイートされ、2万4千件以上ものいいねがつくなど多くの人に支持されています。


イヤーマフ貸し出しや親子席、託児付き…
親にも優しいライブが増えている

実は、イヤーマフの貸し出しをしているのはアジカンだけではありません。ももいろクローバーZも無料で子ども向けのイヤーマフの貸し出しを行っています。参加した親からは、子どもが大きな音にびっくりしていたので貸し出しがあって助かったという感謝の声が多くあがっています。 その他、いろんな世代にライブを楽しんでほしいとMr.Children、ゆず、ジャニーズのグループなど親子席をもうけるアーティストも増えています。立ち見禁止だったりと制約はありますが、周りも親子ばかりなので気負わずに楽しめます。


また、EXILEやGENERATIONSなどのLDHのアーティストは託児付きのライブを行なっているんです。子どもと離れてゆっくり音楽を楽しむことができ、いいリフレッシュとなりそうですよね。 育児をしているママ、パパも、自分の好きなことは諦めずに楽しんでほしい。アーティストからのそんなメッセージは、育児に仕事にと頑張っている親にとってはとても嬉しいこと。子どもへの配慮、そして他の参加者への配慮も忘れずに、場にいるみんながお互いに楽しいライブとなるよう心がけて参加していきたいですね。

取材・文/阿部祐子