慢性便秘の子は、腸が伸びている!?

どうすれば子どもの便秘を改善できるのか、慶應義塾大学病院小児科の関口進一郎先生に聞いてみました。 「まず知っておいてほしいのは、“毎日出ないからといって、便秘とはかぎらない”ということ。回数が少なくても、快便で体調がよければ問題ありません。  排便の回数が少なく、さらにおなかがはるとか、便を出すときに痛いといった症状があるなら、それは慢性便秘。一度、小児科で相談しましょう。必要なら薬や浣腸で治療して、“便をためない”習慣をつくることが大切です」 

 通常は、肛門の上の“直腸”に便がたまり、直腸が引き伸ばされたときに、脳で便意が生じます。でも慢性的な便秘の子では、つねに便がたまっているせいで腸が伸びきっていて、この感覚が起きないのだとか。

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 そのため、しばらくは薬を使うなどして、便をためない状態を保ち、伸びた腸が戻るのを待たなくてはなりません。  関口先生いわく、「薬を長く使うのはよくないと思っている親御さんも多いのですが、つらいときだけ薬を使っても意味がありません。排泄リズムができあがるまで、数週間~数か月ほど続けるのがベスト。  薬の習慣性が心配なら、漢方薬を使う方法もありますよ」。