ケイト・ウィンスレットの圧倒的美しさ
“女”としての欲求を満たすため、感情のおもむくままに生きるジニー。母親として、妻として、どうなの?と感じながらも、なぜか憎めないのは、ケイト・ウィンスレットの演技力によるもの。コニーアイランドの風景の美しさと相まって、圧倒的な“美”を表現するケイト・ウィンスレット。年下男子でなくても引き込まれてしまいます。
ウディ・アレン作品らしく、音楽も映画を素敵に彩っています。そして、注目したいのは、ジャスティン・ティンバーレイク演じるミッキーの語りかけです。スクリーン越しの観客に向かい、ちょっぴり詩的にストーリーを語りかけます。
つまらない日々、抜け出せない現実など、そのままでは痛みや暗さを強く感じる作品ですが、ミッキーの語りがあるおかげで、お芝居を見ているような感覚になれるのです。これは現実じゃない、と。
レトロな雰囲気漂う50年代のコニーアイランドで繰り広げられる、女と男の物語。ジニーの恋は、“ひと夏”で終わってしまうのでしょうか。映画の中だけなら、こんな開放的な恋もアリ?!
文/タナカシノブ