感情のおもむくままに生きるジニーが辿り着くのは…
人生に疲れ切った姿のジニーが、恋に落ちてキラキラと輝き出す。恋の力ってこんなにすごいものなのか!と感心すると同時に、ジニーの生き方ってどうなの?とも考えさせられます。
ジニーはどんな自分にも満足しないタイプの女性です。安定を求めながらも、刺激を欲しがる。真実の愛に憧れながら、未来のない恋に溺れてしまう。常に“ここではないどこか”に“もっといい人生”を求めてしまうのです。
愛する息子がいたら、年下男子との恋に溺れ、未来を描いたりしないものですよね。しかし、ジニーは夢見てしまうのです。放火癖のある問題児の息子を叱りつけるシーンが度々登場するのですが、「火遊びしているのはあなたでしょ、ジニー」とツッコミたくなってしまいます。かなり皮肉なシーンなので、必見です。
ジニーが住むのは窓から観覧車が見える部屋。ロマンティックに見えますが、同じ場所を廻るだけ、どこにも行けないジニーの立場と重なります。また頂上にたどり着いたら、あとは下っていくだけ。ジニーの恋をよく表しているなと感じます。