メインキャスターとして大切にしているのは「チームワーク」

── 去年4月にモーサテのメインキャスターに就任されて1年が経ちましたね。

 

相内さん:

この1年間は本当にタフな毎日でした。必死に泳ぎながら泳ぎ方を覚えてきた感じです。

相内優香さん
『モーニングサテライト』(月〜水)に出演するキャスター陣と

モーサテはもう1つの大学院のような番組だと思っています。ディレクターもキャスター陣も必死に勉強する「金融の大学院」。今日も「読んでおいて」と言われた資料は膨大な量です…(苦笑)。世界の金融市場、日銀や欧米の金融政策、円安の進行、でもこの資料も、解読して「なるほどな!」と思うと感動がある。  

 

── 勉強の過程にこそ、発見や面白さがあるんですね。

 

相内さん:

「分からないことが分かるようになる」って、大人になっても大きな喜びで、学ぶ楽しさを実感しています。

 

今日これくらい株価が反応しているのか、じゃあ金利は?為替は?とチェックする。変動しているならその材料が何かを「探して」「聞いて」「勉強して」のプロセスを今はとても楽しんでいます。しかもお話を聞く相手は一流のエコノミスト、アナリストなので、最高の環境だと思います。

相内優香さん

モーサテは「日本一難しいニュース番組」と言われることもありますが、マーケットの知識は生きていく上で必要不可欠ですし、自分の生活にも直結してきます。経済が立体的に見えてくる番組の面白さを、ぜひ多くの方に知っていただけたらな、と思っています。

 

── メインキャスターとして強く意識していることはどんなことですか?

 

相内さん:

マーケットの速報性に対応できる柔軟さはもちろん、番組全体に目を配る視野と、チームワークをとても大切にしています。

 

モーサテは4人のキャスター陣にそれぞれ重い役割がある番組なので、どうしたら4人が1番高いパフォーマンスを発揮できるか、その「一体感」みたいなものを常に意識しています。

 

プライベートでもとても仲良しですが、一歩スタジオの中に入れば、それぞれの仕事に対する対応力への厚い信頼があります。 

相内優香アナ
モーニングサテライトでキャスターを務める矢内雄一郎アナ(右)、相内アナ(中央)、片渕茜アナ(左)

予定調和を嫌う解説メインキャスターの豊島晋作さんには、番組終わり残り20秒というタイミングで、マーケットに関する無茶振りの質問をすることもあって。それでもしっかり応えてくれる。少数精鋭ですが、それぞれがプロの仕事をしていると思います。

相内優香さん
モーニングサテライトの解説ニュースキャスターを務める豊島晋作さんと

── このインタビューに先んじて豊島キャスターに相内さんの仕事ぶりについて伺いました。豊島さんは「相内キャスターは番組全体に目を配り、ゲストと番組全体をいかに『1つのベクトル』に持っていくかを常に考えている。それに伴い、この1年でさらに安定感が増した。」とおっしゃっていました。

 

相内さん:

嬉しいですね。それはまさに自分が意識していることなので。いちばん近くで見てくれている豊島キャスターに気づいてもらえて嬉しいですし、期待に応えられるよう、これからも成長していきたいです。

 

── メインキャスターというポジションはひとつの「ゴール」のように感じていましたが、「まだまだ」という姿勢に驚かされます。

 

相内さん:

いえいえ、全然そんな「ゴール」ということはなくて。豊島さんからは「もっとデジタルの世界でも」と背中を押されています。モーサテも「モーサテプレミアム」という会員制の投資情報配信サービスが去年スタートしたばかりですが、モーサテの価値を還元できるよう、これからも考え続けていきたいと思います。  

相内優香アナ