英語のおかげで自分自身が変われた
英語力がつくにつれ、人間関係も変化していきました。授業や飲み会で知り合った、同じ大学の学部にいる留学生たちと、本音で付き合える親友になれたのです。
「これまで友だちとおしゃべりするときは、無意識に“相手がどう思うか”を考え、自分の気持ちをうまく表現できませんでした。
でも、留学生たちははっきりと本音を言います。だから私も、相手を信頼して本心を伝えられるように。これは大きな成長だと思います」
せっかくついた英語力を生かそうと、大学1、2年生のときはバックパッカーとして約15か国を転々。どの旅先でも友達をつくりました。
さらに英語力を伸ばそうと、試行錯誤しながらNetflixを効率的に活用して勉強した結果、大学3年生のときにはTOEIC905点を獲得!
興味の幅も広がりました。大学の専攻科目である「貧困層に向けたソーシャルビジネス」を海外で勉強したいと、大学の交換留学を希望します。
ところがここで大きな問題が。大学での成績が基準に達せず、申し込みさえできなかったのです。
「ずっと遊んでいたツケですよね。多くの国に行ったけれど、その間授業は休み、単位も取得していませんでした。
学生時代にしかできないことを楽しんだつもりでしたが、実際は選択肢を狭めていたんです。ものすごく後悔しました」
それでもはあきらめきれなかったユウカさんは、海外で生活し、異文化に触れたいと、カナダへのワーキングホリデーを申し込むことに。
「そうしたら、コロナ禍になってしまいました。出発2週間前にカナダが国境を閉め、全部キャンセルに。落ち込みましたが、状況が好転することを信じてビザを延長し続けました。
でも、コロナはいつまでも終息しないし、ビザの延長は最長2年まで。ギリギリまで延ばしたので、後がなくなってしまったんです」
カナダへのワーキングホリデービザの取得は、基本的に一生に一度。このチャンスを逃すと、もう一生行けなくなる可能性があります。2022年1月からカナダへの渡航をユウカさんは決意しました。
「状況は今も変わらないし、決していいタイミングではないかもしれません。でも私にとっては最後のチャンス。ここであきらめたら一生後悔すると思うので、決断しました」
カナダでは毎日さまざまな人に出会え、新鮮な日々を送っているそうです。ホームシックになるときもあるものの、勉強したいことが山のようにあり、ワクワクしているユウカさんは言います。
「語学学校では、“語彙力がたりない”と課題に気づいたり、お店で注文するときに緊張したり、まだまだな部分は実感します。
でも、新しく知り合った人に“Netflixで英語を学んだ”と言うと、そこから話が盛り上がることも多いですね。貴重な海外生活で、さらに成長していきたいです」
文/齋田多恵 写真提供/ユウカさん
※上記は、ユウカさん個人の経験談・感想です。