手軽に作れる料理レシピや便利な調理家電の普及など、スキルを問わず料理をしやすくなっている昨今。ひと口に“料理上手”といっても、その捉え方は人によって異なります。そんななか、ネット上では「料理上手かどうかわかる料理ってなんだと思う?」と話題になっていました。
“名もなき料理”に料理の上手さが出る!?
料理上手なことがわかるメニューといえば、下ごしらえや味づけに手間ひまのかかる煮物などが定番。味噌汁やお吸い物といった、和食ならではの「出汁の使い方」に特徴が出るという声も聞かれました。また卵焼きやオムライスなど、ある程度テクニックが必要とされるメニューに対してハードルの高さを感じる人も見られます。
一方で「結局のところ、野菜炒めの仕上がりに料理スキルが出ると思う」「残り物を使って適当に作る“名もなき料理”を美味しく作れる人が本当の意味で料理上手」といったコメントも多数。特別な日に食べる見栄えのいい料理というより、手元にある食材で作る日常の味にこそ、料理上手か否かが表れるという意見です。
ネットで検索すればさまざまなレシピを手軽にチェックできる時代だからこそ、シンプルな料理にこそ作り手の感覚や経験値がはっきり出るのかもしれませんね。
“何を作るか”だけでなく“どう作るか”も大切!
メニューではなく、料理を作る過程そのものを重視する声も多く挙がっていました。「同時進行でパパっと何品も作れるのはすごい」「料理が終わったときにあと片づけも一緒に終わらせている人は尊敬する」といったコメントが。日頃から家事や料理をしている人は、複数の作業を同時並行で進める重要性を特に感じているようです。
味や見た目の良し悪しだけでなく、家庭料理は効率との戦いでもあるといえるでしょう。限られた時間やスペースのなかで、いかに効率よく美味しい料理を作れるか…。こうした手際の良さも、調理上手な人の条件と言えそうです。
家庭料理に対する捉え方も様々
日々料理を作っていると、ときには面倒に感じてしまうこともありますよね。ストレスなく料理に取り組むためには、「美味しいものを作りたい」「料理が上手くなりたい」というモチベーションも必要です。
2021年に発表された「食卓環境の変化」に関する調査(クレハ調べ)では、食事の場面で“いちばんうれしい”瞬間についてアンケートをおこなっていました。
調査対象である「共働きの20代~40代の夫婦400名」のうち、女性の43.5%が「手料理が美味しいと言われたとき」と回答。確かに、褒められた経験が料理が好きになったり上手くなったりするきっかけになりそうです。
また便利な料理アイテムの普及により、家庭での食事環境も多様化。「食事の場面において、選択肢が増えていることは良い変化だと思うか」という質問に対しては、全体の約9割の人が「良い変化である」と回答していました。
時代とともに料理への取り組み方にも変化が生まれています。自分の食生活に合った“料理上手”を目指すことがいちばん大切かもしれませんね。
文/内田裕子 ※画像はイメージです
参照/株式会社クレハ「食卓環境の変化」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000058094.html