売却損が出ても、売却益と相殺できないのがもうひとつの難点

ところで、ジュニアNISA18歳まで引き出せないのが難点ですが、もう1つのデメリットは「売却益と売却損を相殺できない」ことです。 たとえば一般口座の場合、ある株を売って100万円の利益が出たら20.315%の所得税が利益から差し引かれます。でも、同じ年に100万円の損が出たら、確定申告すれば損益が相殺されて税金は0円になります。 ところがNISAやジュニアNISAの場合、もうけが出ても課税されない代わりに、損が出ても損益通算で救ってもらうことができないのです。

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そうしたデメリットを踏まえても、やはり子ども名義で年間80万円分まで非課税で投資できるのは魅力です。筆者も、今後は自分のNISA枠(大人の場合は年120万円)を使い切った後、どうしても欲しい銘柄があったらジュニアNISA枠で購入してもいいかなと考えています。 また、2親等以内の親族が運用管理できるので教育資金援助などを目的に、祖父母に頼んで孫の名義で口座を開設してもらうことも可能。年110万円までは贈与税がかからないので、年80万円までのジュニアNISAだけなら贈与税の問題もありません。 投資である以上は損する可能性もあるけれど、うまく活用すれば非課税で投資を楽しめるジュニアNISA。株主優待も含めて家族で楽しむつもりで、少額から始めてみてはいかが?

文/田村みのり
会社員(人事・経理)を経てフリーライターに。年金組合の破たんで数百万円を失った経験から、分散投資の重要性を痛感。その後、教育資金・老後資金を貯めるために投資信託や株、純金積立などさまざまな財テクに挑戦してきた実績を持つ。女性誌やwebでマネーや教育、生活情報記事などを執筆。高校生、大学生の2児の母。