最近、よく耳にするようになった「ジェンダー」という言葉。「我が子にはジェンダーに理解のある子に育ってほしい」と思っていても、何をどう教えればいいのかイマイチわかりませんよね。今まさにジェンダー教育にお悩みの方は、今回ご紹介する“RYUCHELL(りゅうちぇる)さんの教育術”が参考になるかもしれません。

ジェンダー教育は難しくない?

そもそもジェンダーとは、「男は仕事、女は家庭」といった社会的・文化的につくられた性差を表す言葉。10月9日放送の『すくすくナイト』(NHK)でも“ジェンダー”を取り上げており、タレントのりゅうちぇるさんが自己流のジェンダー教育を明かしていました。

 

“ジェンダーを意識する”といってもなかなか難しいイメージがありますが、りゅうちぇるさん曰く「プリンセスとプリンスが出てくるおとぎ話の本を読んでいるときに『別に女の子から告白してもいいんだよ』だけでもジェンダー教育」とのこと。日頃から彼は“ジェンダーに関わるひと言”をつけるよう意識しているそうで、たとえば公共トイレなどを前にしたときには「何で男の子ってブルーなんだろうね」とよく問いかけるといいます。

もし自分の子どもがピンク色のランドセルを選んだら…

また番組内では、視聴者から寄せられた「ピンク好きの男の子が、ピンクのランドセルを選ぶとしたらどうしますか?」という質問にりゅうちぇるさんが言及する一幕も。親としては子どもの“好き”を尊重してあげたいところですが、彼は“自分の『好き』を貫くためには、ある程度の勇気がいる”“決めたことを全うすることが大事だと思う”と自論を展開しています。

 

そのためもし自分の子どもがピンク色のランドセルを選んだら、“お兄ちゃんになっても使うこと”“ピンクのランドセルを大事にすること”を子どもに伝えるというりゅうちぇるさん。結果として子どもがピンク色のランドセルを後悔しても、それも1つの成長と捉えるそうです。

 

りゅうちぇるさんのジェンダー教育はネット上でもたちまち話題になり、「今までジェンダーというものを難しく考えすぎてたかも」「私も少しずつ意識していこう」といった反響が相次ぎました。

出題問題の裏に隠されたジェンダーとは?

様々な形で進むジェンダー教育ですが、以前放送された『Oha! 4 NEWS LIVE』(日本テレビ系)では21年前からジェンダー教育に取り組んでいる、東京・港区の正則高等学校が紹介されたことも。

 

たとえば仕事と家庭の両立について考える授業で“トラックの運転手をしているパートナーは仕事で帰りが遅く、保育士で定時に帰れる私が家事・育児をほぼ担当”“このままでは両立が難しい”と問われたとき、多くの生徒がトラックの運転手=男性、保育士=女性だと認識するそうです。

 

この問題を出題した佐藤卓先生は必ず生徒たちに「どうして女性だとわかるの?」と聞いているそうで、そうする意味について“いろんな社会の見方・考え方があることは今の子どもたちに大事。そういった意味でジェンダーは世の中を考える、自分がどう生きていくかを考える大事な切り口”だと語っていました。

 

みなさんもぜひこの機会に、ジェンダー教育について考えてみては?

文/牧野聡子  ※画像はイメージです。
参照/『すくすく子育て』公式サイト「すくすくナイト 子どもにどう伝える? 性とジェンダー」https://www.nhk.or.jp/sukusuku//p2021/2566_666.html
日テレNEWS公式YouTube「【生理研修も】学校で企業で 進むジェンダー教育(2021年6月1日放送『Oha! 4』より)」https://www.youtube.com/watch?v=YcaT8W0-rqI