最近少しずつではありますが、“育児休暇”を取得する男性も増えてきたようです。9月11日に放送された『サタデーステーション』(テレビ朝日系)では、育児休暇に入る男性アナウンサーに対しての高島彩さんの発言が大きな話題を呼びました。

「よくぞ言ってくれた!」ママたちの共感の声が集まった“金言”

男性デュオ・ゆずの北川悠仁さんの妻であり、2児の母でもある高島さん。話題のきっかけとなったのは、同番組の男性アナウンサー・板倉朋希さんが育休に入ることを報告したときでした。

 

翌週から約1か月間、番組を休む板倉さんに、高島さんは「手伝うのではなくて主体性を持って頑張ってくださいね。お料理は食器を棚に片づけるところまでですよ!」と熱をこめてアドバイス。

 

板倉さんは、ややうろたえた様子で「わかりました。妻を怒らせないように頑張ります」と返答しています。この“金言”を聞いたママたちからは、「手伝いではなく主体性ですよね。よくぞ言ってくれた!」や「これは全国の奥様代表の心の声だよね」といった共感の声が。世のパパたちにも届いてほしいアドバイスですね。

取りたいのに取れない… 男性の育休取得の実態と意欲の差

2021年6月の国会では、「出生時育児休業(男性版産休)」を新たに設ける育児・介護休業法改正が可決。2022年10月から改正され、男性も育休を取りやすい環境に変化します。

 

新しい育児・介護休業法は男女関係なく、子どもが生まれる従業員一人ひとりに育休取得を働きかけるよう義務づけるというもの。いまだ女性に偏りがちな家事・育児への参加を促す狙いがあります。

 

制度改正に伴い、株式会社ランクアップは「企業の育児休暇に関する調査」を実施。30~70代の男女(子育て経験者)84人を対象におこなわれました。

 

調査の結果、男性の育児休暇取得率はわずか1割と判明。育児分担も、男性主体でおこなっているのは1割という結果でした。一方、育児休暇を取りたいと思っている男性は6割。取得の実態と取得意欲の差に大きな課題が残ります。

まだまだなくならない“子育ては女性がやるもの”という考え方

仕事と育児の両立に関しても、女性が多くの負担を感じていることがわかりました。「あなたは仕事と子育ての両立をどのように分担していますか?」という質問に対し、「ほとんど自分が子育てをしている」という女性は全体の51%と、およそ半数を占める結果に。

 

また「パートナーと協力をしているが相手のほうが多い」という女性は一人もいませんでした。明らかに女性が家事・育児の負担が大きくなっていますが、今は結婚しても女性も仕事を続ける時代。法改正によって、どれほどの男性が積極的に育児に参加してくれるのか期待が高まります。

 

以前より家事や子育てに参加してくれる男性は増えてきましたが、まだまだ女性の負担が大きいのが現状。“家事・育児は女性の仕事”という概念は、いつなくなるのでしょうか。

文/牧野聡子  ※画像はイメージです。
参照/厚生労働省「育児・介護休業法について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000130583.html
株式会社ランクアップ「企業の育児休暇に関する調査」https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000093.000009540.html