家族は「好きなもの」なら満足してくれる
思い出してみれば、料理上手だった母でさえ、たいしてバリエーションはなかったけれど、そんなものだと思って育ちました。それに、好きなものを作ったときは、家族からブーイングも出ません。 よくよく考えてみると、マンネリに引け目を感じていたり、あれこれ作らないと思っているのはじつは私だけ…? 長男なんて、好きなものなら毎日同じだって文句は言わなさそう。それより、おなかがすいているのに待たされるとか、量が足りないほうが問題だもんな…。
それ以来私は、「家族の好きな、なんの変哲もない料理」をラインナップしてメインメニューに据え、それを堂々と繰り回すことに方針をチェンジ。 「家族が好きなもの」というシェフの出した条件を守って、刺身のっけただけの海鮮丼とか、おいしい鮭の塩焼きだって入れちゃってます(笑)。10品決めておけばあとは選ぶなので、迷うこともなくなりました。 今はレパートリーは10品以上はありますが、それでもよく作る料理はたぶん15品以下。数年前から増えてもいなし、これ以上増やす必要も感じていません。 副菜は、そのまま食べられる生野菜や豆腐、かまぼこなどで1品、そして旬の野菜(おいしいし安い!)で1品、このパターンで夕食作りは劇的にラクになりました。