「家庭の味」と「外の味」を分ける

デパ地下も料理本も居酒屋もファミレスも、まわりはいつだって新レシピのオンパレード。そんななかに身をおいていると、いつものしょうが焼きを作り続けている自分が、おいてけぼりのような、ダメ主婦のような気持ちになってきます。 でも、あれは新しいお客さんを呼ぶ戦略で、“いつも同じ客”がいる家庭でやらなくたっていい。 「なんかおしゃれで気のきいたものを食べたい」という気持ちもあります。でも、それは心と時間に余裕のあるときに作るか、「女友達との外食」で満たすと決め、家庭には持ち込まない()。 だいたい、おしゃれに「カルパッチョ」なんて作っても、「白いご飯には合わない」などと言われかねませんから。

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目指すは、そう、「定食屋のおばちゃん」。いつも同じメニューだけど、いつ食べてもほっとする。そう思ってくれれば御の字です。 「あれこれ新レシピに挑戦しているのに定着しない」「いざとなったら何を作っていいかわからない」とメニュー迷子を繰り返しているなら、まずは“わが家の王道の10品”のラインナップを決めるところから始めてみませんか? ご飯作りが(気持ちだけでも)、ぐっと楽になるはずですよ!

文/のざわやすえ
出版社での編集を経てフリーに。ライター・エディター活動の一方で、主婦雑誌で培った知識をもとに「暮らし方アドバイザー」として、整理収納や家事タスクのアドバイスでも活動中。また、趣味のソーイングではオーダー業も。働きながら育てた一男一女は、この春から高2、高1に。