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毎晩続く夜泣きにいつまでつき合うの…?トイレトレーニングが終わらない…!など、育児の悩みはつきません。自分を追い詰めてしまう前に、他の国に目を向けてみませんか?日本では当たり前の育児論も、海外では誰も知らないなんてことも。視野を広げれば、気持ちがラクになるかもしれません。日米での育児経験を元、知ってほしい海外の情報をお伝えします。

 

[第1回|赤ちゃんとのお出かけ事情]

新生児との外出、アメリカでは普通?


産後しばらくは赤ちゃんのお世話におわれてしまうママ。赤ちゃんと1対1の時間がずっとつづくと、「たまにはスタバでゆっくりコーヒーで飲みたいな」とか思いますよね。でも、日本では「子どもがこんな小さいときに外出なんて…」とまわりに注意されないか心配になることが。低月齢児との外出は、アメリカではどう考えられているのでしょうか?

 

アメリカでは、医師によって見解の違いもありますが、新生児でも赤ちゃんに新鮮な空気を吸わせ、外の世界に触れさせることが五感にもいい、という考えが一般的です。もちろん、赤ちゃんが健康なときに限る、人ごみは避けるなどの注意点はありますが、新生児と外出することへの意識的なハードルは日本よりかなり低いのです。

 

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それには、アメリカならではの事情が関係しています。アメリカだとママはなんと産後3日で退院し、その後は自分たちで小児科に検診に連れて行かねばなりません。アメリカ在住のママによると「健康であっても退院後3日目、1週間後、4週間後に小児科へ検診に、2週間後、5週間後に産婦人科に自分の検診に行くので、産後毎週最低一回は外出する事になるんですよね」。産後しばらくは家で過ごすことが常識な日本から見ると驚きです。

「体温調整」と「日焼け」に注意


外出は赤ちゃんのためだけではなく親のためでもあるとも言われています。ずっと閉鎖的な状態でお世話をして、イライラしながら新生児と過ごすよりは、外でリフレッシュして笑顔なママの方が赤ちゃんの成長にもよいということです。 いつも頑張っていることですし、たまには自分の好きな場所に行ってみませんか?まずは、お昼寝の時間に抱っこひもやベビーカーで出かけてみるのがおすすめ。少しずつお出かけに慣れてきたら、カフェで短時間お茶や友達とランチに出かけたり、ショッピングやドライブなど、リフレッシュできる出かけ方をしてみましょう。

 

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アメリカで外出時に気をつけるよう言われるのは、新生児の体温調節と日焼け。体温調節のため、洋服を数枚持っていくのは当たり前ですが、アメリカで必需品なのがエイデンアンドアネイのような薄い生地のおくるみです。

 

寒いときはもちろんブランケットとして使えますし、日差しの強い時はベビーカーにつける簡易の日よけとして使われています。街ですれ違うベビーカーすべてにつけてある…!というほどの定着率です。日焼け対策としては「外出時はできるだけ通気性の高い長袖のパーカーを着せています」というアメリカのママも。これから日差しが強くなる日本でも紫外線の対策は気をつけたいポイントです。

 

またお出かけのときは、赤ちゃんの健康状態を常にチェックし、人混みにはあまり近づかないようにしましょう。帰ってきたらママも赤ちゃんも手洗いなども忘れずに!

 

取材・文/阿部祐子