映画『ブレイブ』に出演した松山ケンイチ
舞台挨拶では終始柔らかい笑顔を見せていた松山さん

 

スポーツ名門校のトップアスリートたちが、突如、学校まるごと戦国時代にタイムスリップ! 織田信長や松平元康(後の徳川家康)ら戦国の武将たちと出会い、戦いを繰り広げる「高校生VS戦国武士」が描かれる異色のアクション映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』。仲間を守るために戦い、成長していく結束力に胸がアツくなる作品です。

映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』


三浦春馬が新田真剣佑を導く!

映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』
©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 ©笠原真樹/集英社

 

いつも通りの日常を過ごす高校生たちが、ある日突然、学校まるごと戦国時代にタイプスリップ。部活で培った身体能力を活かし、絶望的な境遇に戸惑いながらも、新田真剣佑演じる主人公の西野蒼は、スポーツの才能と歴史オタクの知識を武器に、リーダーとしての成長を見せます。そんな蒼を導くのは、三浦春馬演じる松平元康、のちの徳川家康です。

 

映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』
©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 ©笠原真樹/集英社

 

自分に自信が持てない蒼を、言葉は少ないながらも鼓舞しつつ導く元康の関係は、撮影外の新田さんと三浦さんの関係性とリンクするところがあったそうです。新田さんは「僕が俳優になりたいと思ったのは春馬さんがきっかけ」と明かしていて、本作での共演を「忘れることのできない宝もの」だとコメントしています。導く者と導かれる者の姿を、そして三浦春馬の強く優しくアツい眼差しを目に焼きつけて!

 

勝てる気がしない。織田信長のカリスマ性を体現

映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』
©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 ©笠原真樹/集英社

 

蒼たち高校生の前に立ちはだかるのが、松山ケンイチさん演じる強大なカリスマ・織田信長です。初日舞台挨拶で新田さんが撮影当時を振り返り、「僕が唯一会話をしなかった方です。トゲトゲのオーラが出ていたので、あいさつ以外は一言も話すことができませんでした」とコメント。撮影から1年以上が経過しているにもかかわらず、今日会っても「やっぱりまだ怖いです」と明かしていました。

 

映画『ブレイブ』に出演した松山ケンイチ
本当はみんなとワイワイしたかったと振り返る松山さん

 

作品内での圧倒的存在感、信長のようなオーラは撮影外にもあったようなのですが、実はこれには裏話が。若いキャストが撮影現場のため、本広克行監督から「(ちょっと現場を)しめてください」と頼まれていたそうです。あえて、会話をしないようにしていたと振り返った松山さんが「本当はしゃべりたかったんです」と笑顔を見せつつ、「みんなキラキラしていました。今回の経験が大きな宝物になると思います」と若手キャストのがんばりを称え、先輩俳優らしい、頼もしさで包み込んでいました。

 

映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』
悪役で魅せた、渡邉さん

 

ちなみに、現場で唯一会話を交わしたのは、不破瑠衣役の渡邊圭祐さんだそう。「寡黙な方だとは思ったのですが、旅行先のおすすめを質問しました。でも、笑顔がなかったのは覚えています」と明かした渡邉さんに対し、松山さんは「自分がオールアップするときに、しゃべりたくなっちゃって、近くに渡邉くんがいたので、ずっとしゃべっていたのは覚えています」と、本広監督のミッションから解放された瞬間の様子を語ってました。松本孝太役の鈴木伸之さんは「作品の中では怖いイメージでしたが、(お話するチャンスはなかったけれど)優しい方なんだろうなという印象はあります」とコメントしていました。

 

映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』
©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 ©笠原真樹/集英社

 

カッコ良く言えば、テーマは「継承」

映画『ブレイブ ‐群青戦記‐』
©2021「ブレイブ -群青戦記-」製作委員会 ©笠原真樹/集英社

 

本広監督は、本作の裏テーマには「継承」があると説明。「いろいろなことを継承し、繋いで伝えていく。本作での経験がみんなの宝物になるという松山さんの言葉もある意味“継承”だと思っています。取材を受けるときに、何かかっこいいことを言いたいと思って、考えた言葉なんですけどね」と茶目っ気のある表情を見せていました。これに対し、松山さんは「いざ、伝えようと思うとなかなか難しいことだし、自分にはあげられるものというのはない気がします。なので、僕自身は、誰かに何かをあげられるものを持てるような、おもしろい人間になりたいと思っています」と、自身が考える“継承”について説明していました。

 

映画『ブレイブ』に出演した松山ケンイチ
舞台挨拶ではたくさんしゃべってくれた松山さん

 

最後の挨拶で新田さんは「僕にとって一生忘れることのできない作品になりました」としみじみ語り、「観れば勇気づけられる作品です」と自信作のアピールをしていました。