布団に入ったら、楽しいことだけ考える

 

 日比野先生によると、睡眠の質を上げるには、自律神経を整えることも大切だといいます。 「布団に入ったら、楽しいことを考えたり、幸せな自分のイメージを思い浮かべましょう。〝なりたい自分の姿〟でもいいし、行ってみたい場所に旅行しているイメージなんかもいいですよね。 〝どうしよう、眠れない〟と考えているとますます眠れなくなるので、〝少しぐらい睡眠時間が減ってもいいや〝という楽観的な気持ちで。そのほうが、心身をリラックスさせる副交感神経が活性化し、深い眠りにつけます」(日比野先生)

 

自律神経のバランスには、日ごろのマインドセットも関係しています。 「心の状態は、アンチエイジングと美容のために何より重要です。自分をとりまく状況を悲観して、〝自分だけつらい〟という気持ちでいると、すべてがストレスになり、それが細胞を老化させてしまうんです。 私もかつてはそうでした。運転中に道が混んでいるだけでも〝なんでこんなに混んでるの!〝とイライラし、夫に対しても〝自分だけ外で楽しんでる〟と勘ぐって腹をたてたりしていたんです。その結果いつも、食べることでストレスを解消して、太る一方。 でも実際は、みんなそれぞれの立場で問題や苦労を抱えているし、それをいかにポジティブな要素に変えるかは、自分のマインド次第なんですよね。その気づきが、ダイエットの成功にもつながりました」

(日比野先生)

 

PIXTA/Ushico 

 

仕事や子育てで時間がなくて苦しい、つらいと感じているなら、「がんばらなきゃ」「つねにちゃんとした母親でいなきゃ」といった思い込みを変えることも大切。 自分自身の健康と美容のためにも、ときには仕事を休んで出かけたり、子どもを夫や親に預けるなどして、心から楽しめる時間をもつのが理想です。

 

 

文:川西雅子