質のよい睡眠は、ダイエットにも効く

 

睡眠中に多く分泌されるホルモンで、もうひとつ重要なのが「成長ホルモン」。 大人になると急激に減少するホルモンですが、全身の代謝をよくし、内臓脂肪をつきにくくするなど、高いアンチエイジング効果があることがわかっています。 睡眠不足になると、食欲抑制作用のあるレプチンの減少や、食欲増加作用のあるグレリンの増加なども重なり、太りやすくなります。反対に睡眠の質を上げれば、成長ホルモンの分泌がよくなり、基礎代謝も上がってやせやすい体が手に入るのです。

 

「私は30代までずっと、過激なダイエットとリバウンドをくり返していたんですが…脂肪をため込むような生活習慣を見直しただけで、1年で15㎏もやせられたんです。見た目も若返って、30代のときより、50歳の現在のほうがずっと若いといわれるくらい。 懸命にダイエットしている人ほど、『よく寝ただけでほんとにやせるの?』と思われるかもしれませんが、睡眠をはじめ、ちょっとした生活習慣で、太りにくい体になれるんですよ」

(日比野先生)

 

アンチエイジングだけでなく、ダイエットにも役立つ睡眠習慣の具体的な方法を、次回以降の記事で見ていきましょう。

 

 

 《参考文献》
(※1)Bianconi E, at al.(2013) An estimation of the number of cells in the human body. Ann Hum Biol. 40(6):463−471.

 

文:川西雅子