「患者さんのため」の提案とは?

 

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「二重術」でいちばん「安いメニュー(12点留め)」を希望して、すべての人が理想の二重をつくれるわけではありません。皮膚が厚かったり脂肪の量が多い場合、思い描いているような仕上がりにならなかったり、すぐに外れてしまうこともあります。 それではせっかく、美容整形外科に足を運んでもらった意味がありません。 そのため医師は、患者さんの顔の状態を診させていただいたうえで、ベストな施術として「脂肪切除」や「多点留め(複数の箇所を糸で留めること)」などを提案させていただくことがあり、その場合はどうしても予算が上がってしまいます。 その場合は「予算が厳しい」「ここまでやるつもりはない」など、はっきりお伝えいただければいいと思います。「患者さんのため」の提案を行っている病院であれば、予算に見合った最善の提案をしてくれるはずですよ。

「病院のため」の提案とは?

 

一方で「病院のため」の提案とは、どんなことなのでしょうか? そんなとき、医師がよくつかう常套文句があります。 「安い方法だと眼瞼下垂になってしまう」「このプランではすぐ取れてしまいます」「一番安い方法では、すごく腫れます」「こちらの方法は、一生涯保障・永久保証ですよ」 このように、患者さんの状態から提案するのではなく、プラン自体を否定するときは注意が必要。 さらに、「より良い糸と高度な術式を用いるハイグレードな方法が必要」「2点留めではなく、多点留めにしましょう」「ぱっちり目治療のオペを加えましょう」 など〝グレードアップ〟を提案するときには注意。大きな違いは「患者さんのお顔の状態を見て提案」するのではなく、「安い施術は劣っているから高い方が良い」と提案しているところです。