特に注意したい医師の言葉とは

 

iStock/ sunabesyou

 

先ほど触れたなかでも、特に注意したい「医師の言葉」をご紹介します。

 

「これはすぐに取れる」

この文言には注意が必要だと思います。なぜなら「取れやすい」施術を、あらかじめプランに含んでいるから。どうして最初から〝良くない方法〟を採用し、最低料金として提示しているのか、疑問です。

 

「この施術は腫れやすい」

もともと腫れやすい体質の方もいますし、針糸を通したところに血管があれば、内出血

(皮下出血)しますので当然腫れは増します。さらにひとつ知っていただきたいことは、術式によって違いはありますが、一般的に「腫れるものほど外れにくい」とも言えるのです。 しっかりと固定すれば、それだけ炎症も大きくなり、腫れてしまいます。また多点留めをした方が取れにくいですが、必然的に腫れます。一概に「腫れないのが良い手術というわけではない」という側面も知っておいて欲しいと思います。

 

「一生涯保障・永久保証」

一生涯保障、永久保証というのは、かなり疑問です。同じ素材・同じ術式の手術が、何十年も先まで続いているのかはわかりませんし、病院の存続もわかりません。 また、患者さんの顔の状態は、加齢や健康状態などによって常に変化するため「永久に同じ状態を保ち続ける手術」はあり得ないと、個人的には考えています。

少しでも不安がなら「ちょっと考えさせてください」

 

もし術前に、医師やカウンセラーの説明に少しでも納得がいかないときは、躊躇することなく「ちょっと考えさせてください」とはっきり言って大丈夫です。 私自身、大手チェーンの美容外科に長くいましたが、不要な施術を勧めることは厳に慎んでいたつもりです。良心的な医師・病院なら、決して手術や施術を無理強いすることはありません。 また医事法の観点からも「医療行為を行うには、患者本人の同意があること」とはっきり規定されています。 あなたの大切な身体や顔をお任せするのですから、しっかりと話を聞いてくれる、信頼できる医師にお願いするようにしてください。

 

 

文:佐藤玲史