子どもが急に咳をし出しても、すぐに病院に行けないことや手元に薬がないこともありますよね。そんなとき「はちみつ」が役立つかもしれません。はちみつが「咳に効く」といわれるエビデンスやおすすめの使い方、1歳未満は注意したい理由などを解説します。
はちみつには「咳に効果がある」?
医療業界では日々研究が行われており、そうした研究を複数集めて評価したものを「システマティック・レビュー」と言います。研究の中でエビデンスレベル
(根拠の強さ)が最も高いものと言われ、治療効果などを評価する際には参考になる指標です。 そのシステマティック・レビューとして、2018年に「子どもの咳に対する研究」が発表されています
(※1)。そこでは、「はちみつ」が以下のように評価されていました。
●はちみつの咳止めの効果は、咳止め成分「デキストロメトルファン」と同程度
●治療をしない場合や抗ヒスタミン薬よりも、咳を抑える効果が望める
●副作用の問題はいずれの治療でも差はなかった
この結果からは、はちみつが子どもの咳に効果があると期待されています。しかし、この研究だけで「すべての子どもに効果がある」と判断するには不十分な点も。 まず研究は海外のもので、はちみつも現地のものが使われています。また、研究で対象となっているのは子どもの年齢は2~5歳。現時点では、厳密には「はちみつに咳止め効果が期待できる…かも?」くらいと考えたほうがよいと思われます。