筆者もそうですが、多くの医療従事者は患者さんに「誠心誠意対応したい」と思っています。とはいえ、患者さんの人柄もさまざま…なかには「これは見過ごせない」という、迷惑な患者さんがいるのも事実です。看護師が困った〝モンスター患者〟体験談です。

受診時のマナーやモラルの迷惑

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「咳エチケット」がない

混み合う外来でゴホゴホと咳をしている、小学校低学年くらいの子どもと母親。2人ともマスクをしておらず、口を覆うなどのエチケットありませんでした。周りの患者さんも険しい顔をしています。 このまま見過ごすのも限界だったので、親子のところへ行き「お辛いですね。大丈夫ですか?」と声をかけ、言葉を選びながら病院のマスクを2つ手渡し、つけてもらいました。 咳のときにマスクを着けるのは基本的なエチケットです。辛い状況なのはお察ししますが、公共のスペースでは周囲への配慮がほしいところ。 うっかり忘れた場合は、おそらく売店でも売っていますし、事情を説明すれば病院からもらえることもあるので、迷惑をかけぬようご注意ください。

 


熱があるから先に診察して!

外来に来た3040代くらいの女性が「37.8度も熱があるんだから、先に診察してよ!」と、いきなり受付で怒鳴り始めたのです。 困惑しましたが、感情を逆なでしないよう「お辛いですね」と共感的態度を示しながらも、順番を守るよう毅然と伝え続けました。 しかし、言葉は届かず…結局医師から「秩序が守れないようでしたら、当院では診察できません」と言われてしまい、お帰りいただくこととなりました。

自分本位で怒鳴ったりキレたりした場合、間違いなく〝モンスター患者〟として扱われるもの。理不尽な主張を続けるのは、自分が不利益な結果になるだけです。

ここまでひどいケースは稀ですが、自分本位な考えを主張する患者さんは意外と多いです。