妊娠中は体型やホルモンバランスの急激な変化によって、さまざまなトラブルを引き起こしやすいもの。そのひとつとして、妊娠中に大きくなった子宮が胃を圧迫することで生じ流「逆流性食道炎」が挙げられます。出産すると改善することがほとんどですが、なかには症状が続くことも。産後の対処法を詳しく解説します。

 

妊娠中に「逆流性食道炎」になりやすい理由

 

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「逆流性食道炎」は、胃液などが食道に逆流し、食道の粘膜に炎症を引き起こす病気のこと。 通常、胃と食道の境目は、食べ物が食道から胃へ流れるとき以外は筋肉で固く閉じられているため、胃の中のものが食道へ逆流することはありません。 しかし、妊娠中は大きくなった子宮が胃を圧迫。また、妊娠中に分泌量が増えるプロゲステロンという女性ホルモンの一種は、胃と食道の境目の筋肉を緩ませます。 子宮からの圧迫との相乗効果で胃の中のものが逆流しやすくなるため、妊娠中に「逆流性食道炎」を発症しやすいのです。 胃の中には「胃酸」と呼ばれる酸性度の高い消化酵素が含まれているため、これが食道に流れ込むと粘膜にダメージを与えてしまいます。 その結果、胸やけや胸の痛み、酸っぱいゲップなどの症状が現れるようになります。

 

 

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