学校や園を1日も休まないことでもらえる「皆勤賞」。周囲の人に称えられたい気持ちから、“無欠席”を狙う子もいるようです。しかし皆勤賞があるせいで、「子どもが無理してでも学校に行こうとする…」という声も。はたして皆勤賞は本当に必要なのでしょうか?
皆勤賞でモチベショーンが上がる!?
皆勤賞について、ネット上では賛成派と反対派で意見が対立。まずは賛成派の声から見ていくと、「毎日登校するのは簡単にできることじゃないと思う。“皆勤賞”という形で褒めてあげるべき」「明確な目標があれば頑張れるし、達成感も得られるから必要だと思う」などの声が上がっていました。
また皆勤賞のおかげで、「子どもへの良い影響になった!」と喜ぶ母親も少なくないようです。
「ウチの子は『皆勤賞のために毎日頑張って学校に行く』と張り切ってたよ」「勉強や運動が苦手で自分に自信のなかった子が、皆勤賞をもらったことで自信を持てるようになりました」という経験談が。皆勤賞は自信だけでなく、登校へのモチベーションアップにも繋がるのかもしれません。
皆勤賞を必要と考える親の中には、「自分の子ども時代にも皆勤賞があったけど、かなりありがたい存在だった」との声も見られました。感謝する理由として、「特に取り柄がなくても皆勤賞を取るだけで憧れの的になれた」「皆勤賞をもらった時に親や先生から褒められて、すごく嬉しかった思い出がある」などのエピソードが寄せられています。
病欠で休みづらい!?
皆勤賞に対して肯定的な声が上がりましたが、「今すぐ廃止するべき!」と主張する人たちも。 反対派からは、「具合が悪くても無理して登校する子が出てくるだろうし、ウイルスを撒き散らされたら大変」「皆勤賞があることで、“休まないのは偉い”という価値観を植えつけることになる。“休みづらい社会”を作らないためにも皆勤賞はやめてほしい」といった意見が見られました。皆勤賞による“弊害”を気にする人は多いようです。
さらにネット上では、“条件次第”でアリかナシかを決める人もちらほら。「皆勤賞は学校に行くモチベにもなるからアリだと思うけど、学校で“休む=ずるい”って周囲に思われるようなら廃止した方がいい」「病気や諸事情でどうしても休まなければいけない時、“公欠”として見てくれるならアリ」などの意見があげられていました。
インフルエンザでも休まず仕事!?
皆勤賞をもらえたら確かに嬉しいですが、無理してでも取らなければいけない賞ではありません。学校を休むのはあくまでも自分だけの問題で済みます。しかし仕事の場合はどうでしょうか? ネット上では、「皆勤賞の有り無しに関わらず、体調が悪くても仕事に行かないと周囲に迷惑がかかる」「仕事だとよほどのことがない限り簡単に休むのは難しい」といった声が。学校と仕事では“休み”に対する考え方も違ってくるのかもしれません。
責任感から“風邪を引いた状態”で仕事に行く人もいるようですが、この時期はインフルエンザにも注意が必要。非常に辛い症状のため、回復するまで仕事を休むのが一般的ですよね。
しかしインフルエンザにかかった人の中には、「休まず出勤した」という人も…。以前実施された「ビジネスパーソンの『風邪・インフルエンザ予防』に関する調査 2019」(養命酒製造株式会社調べ)では、122名のビジネスパーソンの内3.3%が“インフルエンザにかかっても休まず出勤した”と答えています。また「完全に治る前に出勤した」という人は18.9%の割合に。インフルエンザが治っていない状態でも、頑張って出勤する会社員は2割以上にのぼりました。
「休まずに学校や会社に行かなきゃ」と前向きな姿勢を持つことは大切ですが、無理は禁物。自身や周囲の体調を考えて、最適な選択をおこなっていきたいですね。
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文/河井奈津
参照/養命酒製造株式会社「ビジネスパーソンの『風邪・インフルエンザ予防』に関する調査 2019」https://www.yomeishu.co.jp/health/survey/pdf/20191031_influenza_yobo_bizperson.pdf