共働きで育児中の家庭、特にママにとっては毎日が時間との戦い。
仕事は責任を持って頑張りたいし、子どもと向き合う時間は削りたくない…ならば、料理をはじめとした家事で少しでも「時短」したいというのがママたちの求めることではないでしょうか。
この記事では、先輩ママの体験談も参考に、料理・掃除や洗濯・家電やグッズ・メイクなど、ムリなく時短が叶うテクニックをまとめて紹介します。
ママたちの時短料理テクニック
掃除や洗濯は1日くらいできなくてもなんとかなりますが、食事だけは必ず毎日とらないといけませんよね。
そこで、まずはシーン別に時短料理のテクニックを紹介します。
時短料理レシピ【朝ごはん編】
限られた時間で身支度を済まさなければいけない朝は、調理と片付けを極限まで省きたいもの。
「やっぱりワンプレート最強」説
仕切りのついたワンプレート皿は、赤ちゃんや幼児向けの樹脂のものだけでなく、最近は陶器や割れにくい磁器、木製などお洒落なワンプレート皿がたくさん売られています。
見た目がお洒落だと大人も抵抗なく使えそうですね。
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「平日は、3つの仕切りのうち1つは果物、1つはパンかおにぎり、1つはレンジで温めるだけのおかずと決めてしまっています」(Uさん・30歳・2歳児のママ)
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「食の細い子にはムリしない・させない」
あるママは、食の細いわが子になんとか食べさせようと時間をかけて朝食を作っていましたが、下の子が生まれて「さすがにムリ…」と思ったそう。
「今は毎朝、ヨーグルトとグラノーラに果物ちょっぴり。以上です。保育園ではなんとか給食を食べられているようなのでムリしないことにしました。そのかわり朝は少し早めに家を出て、道端の花を眺めたりおしゃべりしながら楽しい気持ちで登園するようにしています」(Tさん・32歳・3歳児のママ)
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時短料理レシピ【お弁当編】
保育園や小学校には給食がありますが、幼稚園や中学校はお弁当持参のところも少なくありません。
また、ママ・パパの職場環境によっては近くにお店や食堂がなく、お弁当が必要になることも。
そこで「お弁当を早く作るコツ」を現役でお弁当を作っているママたちに聞いてみました。
「市販の冷凍食品も使いますが、あれ、けっこう高くないですか…?!それより、意外と冷凍できるおかずって多いんですよね。きんぴら、切干大根、いんげんの胡麻和え、にんじんしりしりなど…夕食用に作ったとき、数日後のお弁当に使う前提で先に取り分けて冷凍しちゃいます」(Mさん・30歳・1歳児のママ)
「子どもたちは保育園の給食があるため、夫と私の分を作りますが、けっこう手抜きかも…(笑)。定番はごはんの上に焼き鮭や卵、プルコギなどを乗っけるお弁当。カレーが残っていたら保温タイプのジャーに詰めて持っていくこともありますよ」(Oさん・33歳・4歳児と2歳児のママ)
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「CHANTOの記事を見て、仕切りつきのフライパンを買ってみました。朝ごはんのおかずとお弁当のおかずを並行して作れるし、洗うのも1回で済むから早いです!」(Jさん・33歳・4歳児と2歳児のママ)
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時短料理レシピ【おかず&晩ごはん編】
平日の晩ごはんは、職場から保育園へ迎えに行ったあとの限られた時間で用意しなければいけません。
お腹がすいた子どもたちは機嫌が悪くなってしまうし、とにかく早く食べられるものを…と思う反面、健康のためにはある程度栄養バランスも考えたいですよね。
そこで、毎日の晩ごはんのおかずや定番メニューをいかに早く完成させるか、料理上手なママたちの献立や作り方を教えてもらいました!
「具だくさん」にすれば、おかず1品でも栄養バランス心配なし!
焼き魚、煮物、おひたし、酢の物…とたくさんの皿や小鉢が並ぶ食卓もすてきですが、平日の夜にそこまでするのは至難の業。
また子どもがおひたしだけ残してしまった、などという事態も起きやすいですね。
1品を具沢山にすれば、栄養バランスを気にすることなく調理時間を短縮できます。
「おかずがちょっと淋しいな、と思ったら、みそ汁ではなく具沢山の豚汁を作ります。これだけで10品目近く摂れちゃいますし、さらに卵やうどんを入れることも可能。子どももよく食べてくれます」(Kさん・31歳・3歳児のママ)
「魚と、きのこや野菜をいろいろホイルに包んでトースターで焼けば、具沢山のホイル焼きのできあがり。子どもたちは包みを開けるのも楽しいみたいです。ちょっぴりマヨネーズを入れるとコクが出てよく食べてくれますよ」(Eさん・34歳・2年生と4歳児と2歳児のママ)
「ウインナー、玉ねぎ、じゃがいも、きのこ、ピーマンなど、たくさんの具材を入れてフライパンで焼いたスパニッシュオムレツは、色がきれいなのであとはスープ程度でも豪華に見えておすすめですよ。火の通りにくい野菜はレンジで加熱しておくと早くできあがります」(Nさん・38歳・4年生と1年生のママ)
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週に1度は丼ものの日に
ごはんとおかずを一緒に食べられる「丼」も、洗い物が減って助かるメニューですね。
「親子丼や牛丼など、肉と野菜を煮込んでおくだけの丼は定番です。帰ったら温めてタマゴでとじるだけなので5分で完成するし、子どもも好きなので喜びます。週の後半、疲れてくる木曜日は丼の日と決めてしまってます」(Sさん・34歳・5歳児と2歳児のママ)
肉は味付けだけ変えて冷凍しておけば「週3はいける」
ボリュームのある肉料理は、子どもたちが成長してきた家庭の必需品ですね。
でも、時間がない時はどうしてもフライパンで焼くなど手早くできる調理法になり、ワンパターンなのが気になる…という人も。
「私は特売の鶏ムネ肉をすべて一口大のそぎ切りにして3等分し、それぞれに違う味をつけて冷凍しています。味付けはそのときにより色々ですが、たとえばゴマ油とおろししょうがと醤油、焼肉のたれ、オリーブオイルと塩コショウなど。解凍して野菜と炒める手順は一緒ですが、味が違うので週3でもだいじょうぶ!」(Yさん・35歳・1年生と4歳児のママ)
野菜は「漬けこみ」が便利
子どもには、毎日しっかり野菜を食べてほしいと願うママは多いと思います。
しかし、洗ったり皮をむいたり、下ごしらえの手間を考えると「あと1品」と思っても結局作れずじまい…ということも。
「うちはきゅうりやにんじんを液に漬けておくだけのピクルスや、刻んだキャベツに塩とレモン汁をもみ込んだだけの浅漬けなどを作っておき、メイン料理に添えるようにしています。大量だと飽きるけど、ちょっと添えるだけなら3日連続でもみんな文句を言わず食べますね(笑)」(Jさん・33歳・5歳児と3歳児のママ)
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「夜に冷凍食品なんて…」と思うことなかれ
冷凍食品といえばお弁当のおかずや時間のない時のランチ…といったイメージがあるかもしれません。
しかし、最近では、添加物や塩分・脂肪分を控えたナチュラルな冷凍食品も増えています。
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本場イタリア製のピザやラザニア、フランス直輸入のジャガイモとひき肉のオーブン焼き「パルマンティエ」など、夕食にも使えるメニューをひとつ常備しておくと、しまった!何もない、という時にも便利ですね。
「作り置き」ニガテな人こそ利用したい家事代行
休みの日に下ごしらえや冷凍・冷蔵保存できるおかずを作っておけば、平日は温めて出すだけで時短がかなう「作り置き」。
しかし「ブームに乗ってトライしてみたものの、どうもうまく使い切れない、おいしく作れない」という声もよく聞きます。
そもそも、女性だからというだけで誰もが料理好き・料理上手なはずはありません。
週末は作り置きに明け暮れるより、子どもと思いきり外で遊んだり、庭いじりやスポーツなど趣味を楽しんだりしたいママも多いでしょう。
それなら、思い切って「家事代行」をお願いするという方法もあります。
料理の得意なプロ家事代行スタッフに数日分の作り置きをしてもらえれば、平日の負担軽減はかなりのもの。
共働きママ・パパにとって子どもと過ごせる時間は限られているから、家事代行には費用以上の価値があるのではないでしょうか。
関連記事:身につけた主婦力を活かす「家事代行スタッフ」としての働き方
食材宅配も上手に使いこなして時短!
昔ながらの食材宅配は、平日の日中にご近所が集まって仕分けするイメージですが、現在ではそのようなシステムの方が少数派。
玄関先まで保冷された状態で運んでくれる「個配」スタイルが主流となっています。
「私の加入しているサービスは、2歳までの子どもがいる家庭に限り、本来は300円かかる個配手数料が無料になります。子どもを抱っこして買い物に行き、マンションの3階までお米や牛乳など重いものを持って上がるのは大変。時短もできてとても助かってます」(Aさん・28歳・0歳児のママ)
「食材宅配は曜日が決まっているので、私はネットスーパーで欲しいものがあるときだけ注文しています。配達時間も選べるので、トイレットペーパーが切れそう!なんて時も、朝注文しておけばその日のうちに受け取れて便利」(Yさん・35歳・3歳児と1歳児のママ)
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ママたちが選んだお助け時短家電&家事グッズ
便利な家電やグッズ・アイテムを活用して時短を叶えているママもたくさんいます。
【時短家電】新三種の神器とは?
2000年代に入って共働き・核家族の増加に伴い、ますます家電も進化。時短家電の新三種の神器は次の3つといわれています。
- ドラム式洗濯機
- ロボット掃除機
- 食洗器
「前の洗濯機が壊れたので買い替えのタイミングで乾燥機能付きのドラム式に買い替えました。そこまで期待していなかったのですが、やっぱり、干す&取り込む作業が発生しないのは大きいですね!」(Wさん・35歳・5歳児と1歳児のママ)
「ドラム式洗濯機で乾燥させるとシャツがシワになるよと職場の先輩から聞いて、ためしに形状記憶のシャツを1枚買ってみたところ、それなら大丈夫と分かりシャツも徐々に買い替えていきました。アイロンがけの時間も減って助かってます」(Fさん・30歳・3歳児のママ)
「ロボット掃除機、ほんとに助かってます!といっても、育休中は家で子どもと過ごす時間が長いため、散らかったものを片付ける暇もなかったのですが…復帰後は、日中誰もいなくなるため、帰宅時にしっかり床のゴミがとれているのに感動。人間は片付けに専念すればいいので、家が散らからなくなりました」(Iさん・29歳・1歳児のママ)
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うわさの水なし自動調理器はやっぱり便利
「SNSで話題になっていたので、ちょっと勇気を出してボーナスで買いました。なんといっても予約調理が助かる!朝、出かける前に食材をセットしておけば、まず高温で火を通してから傷みにくい温度で保温しておいてくれるので、帰ったら仕上げすればOKなんですよね」(Yさん・32歳・2歳児のママ)
レンジ用の「圧力バッグ」もいい
最近のレトルト食品で、空気を逃がす穴のついた厚手の透明袋に入ったものを見たことがありませんか?
レンジの中でパンパンにふくらみ、圧力を利用して食材をスピーディにムラなく調理できるのがメリットです。
実はこれと同じ仕組みを利用した「圧力バッグ」が家庭用に市販されており、調理時間の短縮に一役買っていると評判です。
「お肉や魚などをまとめ買いしたら、下味をつけて冷蔵または冷凍しておくだけ。平日は家に着いたら取り出してレンジで加熱するだけで1品できるんです」(Aさん・31歳・2歳児と0歳児のママ)
※調理法は必ず製品の指示に従って下さい。
そのほかにも、キッチンで使える便利グッズはいろいろあります。
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ドライヤーを上位機種に買い替えたら時短できた!
安価なものでは1000円以下で手に入るヘアドライヤーですが、Kさん(34歳・5歳児のママ)は、少し高かったけれど「髪が早く乾く」といううたい文句にひかれて上位機種のドライヤーを購入したそうです。
「風が広い範囲に当たるのと、熱すぎないので子どもが嫌がらず、前のドライヤーよりかなり早く髪を乾かすことができました!私も髪もからみにくいからか早く乾かせて、時短効果ありです!」
髪がうねりにくくなり、朝のスタイリングも前より早くできるようになったそう。意外な時短効果ですね。
ママの時短メイク、コスメやファンデーションはなに使ってる?
働くママの朝のミッションとして外せないのが「メイク」。
女性だけがメイクをしなくてはならないという決まりは(男性がメイクしてはいけないという決まりも)ありませんが、やはり一般的にはまだ女性がノーメイクで出勤するのは勇気がいります。
パパの身だしなみにかかる時間は、ひげ剃りと髪を整えるのに5~6分というところですが、ママのヘア&メイクは急いでも10分以上かかってしまうという人が多いのでは。
そこで時短メイクが得意なママたちに、使っているコスメやファンデーション、時短メイクのテクニックなどを教えてもらいました。
「スキンケアはオールインワン、でもちょっと良いモノ」が合言葉?
2人、3人の子どもをお風呂に入れて自分も入り、お風呂上りのケアをする…小さい子のいるママにはゆっくりスキンケアをする時間もなかなか取れないですよね。
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今回話を聞かせてくれたママたちも、化粧水と美容液・保湿クリームなどの機能を1つで兼ね備えた「オールインワン」タイプのコスメでスキンケアしている人が多くいました。
ただ、
「ドラッグストアのプチプラオールインワンジェルではなく、通販で少しいいものを買いました。20代までなら良いですが、そろそろ10年後を考えて…」(Tさん・33歳・2歳児と0歳児のママ)
と、少しいいコスメを使うのがこだわりのようです。
ファンデーションは、UVケア&下地機能がある「BBクリーム」派と「美白ファンデ」派が
「BBクリーム」は、韓国発ですっかり日本でも定番となったクリームタイプのファンデーションです。
もともと傷ついた肌のケアのために開発されたアイテムなので、カバー力はあるのに肌に優しいのが特徴といわれています。
「下地不要で日焼け止め効果もあるし、するする伸びるので塗りやすい。手についてもせっけんでさっと取れるので、メイク中に子どもがぐずっても対応できます。最近はもうこればかりです」(Hさん・30歳・3歳児と0歳児のママ)
また日本メーカーから発売されている美白美容液入りのリキッドファンデーションを愛用しているママも。
「保湿力もあるし、つけている間ずっと美白してくれるというのを期待して使い続けています。保育園の自転車送迎で毎日紫外線を浴びるので…!」(Yさん・31歳・2歳児のママ)
2色が合体したスティックアイシャドウが「神」とのウワサ
アイメイクはメイク全般の中でも特に時間がかかる部分ですが、いまママたちの間でも人気なのが、はじめから濃淡のある2色が1本になっているスティックアイシャドウ。
「濃い側を下にしてまぶたのラインに合わせさっとひと塗り。指でぼかせばアイメイクが完成。これはかなりの時短ですね!」(Rさん・36歳・6歳児と3歳児のママ)
驚きの「眉」時短メイクアイテムいろいろ
眉が薄い人にとっては、忙しい朝でも眉メイクの手を抜くと大変なことに。
しかし、ママたちも色々なアイテムを駆使して時短で眉を整えているようです。
眉の形に合わせて塗ったり、テープを貼ったりしてしばらく置くと、肌表面が色素で染まり、数日間色が定着するという「眉ティント」もその1つ。
「産後すぐから愛用しています。育児に明け暮れているので、これがないと急なお客さんにも眉なしの顔で出ていっちゃうところです」(Iさん・28歳・0歳児のママ)
ただし、ここまでのコスメ全般にいえることですが、妊娠中や出産前後は肌質が変わったり敏感になったりしやすい時期といわれています。
新しいコスメや化粧品を試す時は、必ずパッチテストなどを行ってから使用することをおすすめします。
おわりに
今回は、共働き・育児中のファミリー向けに家事の時短に役立つテクニックやグッズを紹介しました。
現在の日本ではメインで家事を担当するのはママという家庭が多いと思いますが、やはり夫婦がともに家事に取り組むことで、その家庭ごとの時短できる部分や必要なモノがより「見える化」するはず。
家事を「分担」するだけではなく、家電やグッズ、外部サービスも取り入れて総量を減らす「家事分散」という考え方も注目されつつあります。
関連記事:共働き夫婦こそ「家事分散」毎日のイライラが減る!?
また、無数にある家事のステップを、本当にそれが全部必要なのか見直し「わが家には必要ない」と思ったらあえて行わないという「しない家事」も、マキさんの同名の著書を読んだママたちの間でブームになっています。
関連記事:『しない家事』で家族の時間を生む!には共感しかない
今回の記事も参考に家事の進め方を見直して、家族で過ごす時間をぜひ増やして下さいね。
文/高谷みえこ